藍 画 廊



高馬浩展
KOMA Hiroshi

高馬浩展の展示風景です。



各壁面ごとの作品をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。
左から、タイトル「起伏」で、サイズ895(H)×1303(W)mm (P60)、「昔のこと」で607×803 (P25)です。



正面の壁面です。
左から「池の奥行き」で607×803 (P25)、「午後の崩れ」で1000×1000 (S40)です。




右側の壁面です。
左から「ガラス」で1000×1000 (S40)、「布」で1000×1000 (S40)、「地形」(大理石)で17×110×80、「沼」で245×335 (F4)です。



入口横の壁面です。
左から「漂う」で245×335 (F4)、「frozen」で1000×1000 (S40)です。

以上の10点が展示室の展示で、その他小展示室に2点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品は「地形」の大理石を除き、すべてキャンバスに油彩です。



左壁面、「起伏」。



左壁面、「昔のこと」。




正面壁面、「池の奥行き」。



正面壁面、「午後の崩れ」。




右壁面、「ガラス」。



右壁面、「布」。




右壁面前、「地形」。



右壁面、「沼」。




入口横壁面、「漂う」。



入口横壁面、「frozen」。


<作家コメント〉

暗くも明るくもない沼のよう。
その漠然とした有り様を正確に捉える。
画面にさざ波を立たせ、視覚に触覚を与える。
そこには、捕まえるべきイメージは無く、画面は、
ただただ、物質になっていく。
その、果てのないもの。



展示室に展示された全作品をご覧いただきましたが、如何でしょうか。
高馬さんの作品は具象、抽象といった区分けには無縁です。
具体物や写真などのモチーフはありますが、それはあくまでも描画のきっかけといったものです。
描き始めると、そこから離れて、画面の上で自由に展開されます。
(彫刻もしかりです。)

色。
この絵画の独特の中間色は高馬カラーといっても良いほど、高馬さん独自のものです。
無限の色の中からニュートラルでありながら、自身の色を導き出しています。
暖かくもあり、冷たくもあり、新鮮でもあり、懐かしくもある。
そして、優しく、美しい。

以前に比べると、画面には微妙なグラデーションや濃淡が見えます。
それは視覚を媒介としながらも、心の奥底の何かを揺さぶります。
眼は入口であって、見るのは全身です。

画面は律動している。
それは最も安定した状態として、常に動いている。
だから見る者の精神も安らかに、その動きに同調して、画面から離れられない。
ゆっくりと画面と対峙する愉悦を味わって。

絵画が何を写し取るものという地位を剥奪されたのは、写真の発明です。
しかし<幸運なことに>絵画は、絵画として独自の道を開くことができました。
高馬さんの作品を見ていると、その幸運をつくづく感じます。
絵画はそこに何かを写し取るのではなく、生み出すことになったからです。

白い部屋に居る。
辺りを中間色の絵画と1点の彫刻が囲む。
作品は適度な空間を持って展示されている。
そこにあるのは優れた美術体験だが、それ以上の心地良さがある。
その心地良さは、存外に得難いものである。

ご高覧よろしくお願い致します。

2000年藍画廊個展
2001年藍画廊個展
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2011年iGallery DC個展
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「美」と「術」2003


会期

2011年7月9日(月)ー7月21日(土)

日曜・祝日休廊

11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内