川田夏子展
KAWADA Natsuko
壁面別の展示をご覧下さい。
展示室A、左側の壁面です。
展示室A、右側の壁面です。
展示室B、左側の壁面です。
展示室B、右側の壁面です。
以上の10点で川田夏子展は構成されています。
(展示室Bコーナーの作品はこのページの最上部の作品画像です。)
作品はすべて雲肌麻紙、岩絵具を使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。
展示室A、左壁面の作品です。
左からタイトル「あらざらむ No.4」でサイズ910×606mm(M30)、「みぬむかしこそ No.6」で180×140mm(0号) 、「などあけぼのと No.8」で273×220mm(F3) です。
展示室A、右壁面の作品です。
左から「などあけぼのと No.6」で180×140mm(0号)、「あらざらむ No.2」で410×318mm(F6) です。
展示室B、左壁面と窓際の作品です。
左から「などあけぼのと No.5」で1000×727mm(P40)、「などあけぼのと No.7 」で220×273mm(F3)です。
展示室B、右壁面とコーナーの作品です。
左から「あらざらむ No.3」で273×220mm(F3) 、「みぬむかしこそ No.7」で273×220mm(F3) 、「みぬむかしこそ No.5」で273×160mm(M3)です。
川田夏子さんの藍画廊個展も今回で11回目になります。
茫洋とした、朦朧とした画面はいつも通りですが、小さくて大きな変化が現れています。
描くというより染み込むといった描画法に変わりはありませんが、そこに色が付け加わりました。
今までのモノトーンに近い色彩に、ある色が加わったのです。
(撮影した作品画像ではよく分からないと思いますが・・・。)
その色自体も茫洋、朦朧としていますが、画面全体の印象に強い影響を与えています。
それは心象に似ていてそうとも言い切れません。
これは何でしょうか。川田さんは美大で日本画を学びました。
ご存じの通り日本画は明治維新で十把一絡げで作られた新しいジャンルです。
西洋絵画の洋画に対して伝統的な絵画が一纏めにして日本画と呼ばれたのです。
随分と乱暴な話ですが、当時の状況では致し方なかったかもしれません。
それから先、<日本画>は常に西欧絵画を意識して先に進むことになりました。
戦後西欧が欧米に変わっても事情は同じでした。川田さんが付け加えた色を考えていると、上記のような歴史をつい考えてしまいました。
つまり西欧絵画の現在進行形である現代美術をどのように咀嚼して、どのように<日本画>に接続するかです。
わたしたちの生活が西欧近代文明に浸食されている以上、逃れられない問題意識です。
わたしの誇大妄想かもしれませんが、川田さんが付け加えた(本人のお話では違和感を与える)色はその一つの試みであるように思えます。
サッと見ただけでは分からないような色ですが、今までの画面とは異なる奥行きを生んでいます。
その小さな染みのような色の優しさが、川田さんの絵画に新しい魅力を加えています。
ご高覧よろしくお願い致します。
作品リスト
2002年藍画廊個展
2004年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2010年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2020年藍画廊個展
2022年藍画廊個展会期
2024年11月11日(月)ー11月16日(土)
11:30ー19:00(最終日17:00)
会場案内