川田夏子展
KAWADA Natsuko
川田夏子展の展示風景です。
各壁面の展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の10点で川田夏子展は構成されています。
作品はすべて雲肌麻紙、岩絵具を使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。
左壁面、左端、中央の作品です。
左は「みぬむかしこそ No.4」でサイズ410×318mm 、
右は「みぬむかしこそ No.2」で333×242mmです。
左壁面、右端の作品です。
「みぬむかしこそ No.1」で1167×803mmです。
正面壁面、左端、右端の作品です。
左は「みぬむかしこそ No.3」で273×220mm、
右は「などあけぼのと No.2」で273×220mmです。
右壁面、左端、中央の作品です。
左は「などあけぼのと No.4」で410×318mm、
右は「などあけぼのと No.3」で333×242mmです。
右壁面、右端の作品です。
「みぬむかしこそ No.1」で1167×910mmです。
入口横壁面、左端、右端の作品です。
左は「あらざらむ No.1」で455×380mm、
右は「東風 」で273×220mmです。
〈作家コメント〉
絵具が、紙に、吸い付くようにおさまった時の気持ちよさは絵を描いているときの醍醐味だと感じている。
自分の朦朧とした絵でも同様、むしろそれが絵を描く原動力となっている気がする。
曖昧な絵の唯一の拠り所。
いつものように、朦朧とした川田夏子さんの絵です。
今回は主に青色系と赤色系の2色で展開していて、画面の密度の濃い作品になっています。
何を描いているのかと想像すれば、状態とか様相、現象のようなものに見えます。
それを白紙の状態から画面を作っていって、そこからインスピレーションを受けて、また画面に筆を入れる。
具体的なモチーフはなく、画面との対話で絵が成っていくのではないでしょうか。
成る、つまりはある状態が生成されれば、そこが筆を置く時になります。それでは何のためにそのような絵を描くのでしょうか。
これも想像ですが、生の実態に近づくためではないかと思います。
人類の歴史を振り返れば、現代ほど人間が愚かになった時代はありません。
それは言うまでもなく文明の所為であり、とりわけ西欧近代のそれです。
少なくともそれ以前は人間は過度に自然に干渉しませんでした。
(生存の基盤である)自然が変わらず自然であるために、知恵を尽くしました。
分を弁(わきま)えていたのです。
そうすることによって世界の在り方と人間の生を実感できたのです。
ところが現代は文明によって、生は何重ものレイヤーに覆われて、その実態に触れることなどできません。
利便性と快適な生活が、生を遠くに追いやってスポイルしたのです。
(偉そうなことを書いていますが、それを促進したのはわたしたち戦後第一世代です。)人間が人間らしい生活を送るとは、どういうことでしょうか。
川田さんの絵を見ていると、そんなことを考えます。
そこにあるのは徴(しるし)だけかもしれませんが、それを手掛かりに探っていくことはできるはずです。
それが、わたしにとって川田さんの絵と出会えた大きな価値です。ご高覧よろしくお願い致します。
2002年藍画廊個展
2004年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2010年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2020年藍画廊個展
会期
2022年11月21日(月)ー11月26日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内