川田夏子展
KAWADA Natsuko
川田夏子展の展示風景です。
各壁面ごとの展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の8点が展示室の展示で、その他小展示室に1点の展示があります。
展示室の作品はすべて雲肌麻紙に岩絵具、雲母です。
作品を1点ずつご覧下さい。
左壁面、左端と中央の作品です。
左は、タイトル「空にたずねる 09」でサイズ410×318mmです。
右は「空にたずねる 07」で140×180mmです。
左壁面、右端の作品です。
「空にたずねる 08」で1303×970mmです。
正面壁面、左端と右端の作品です。
左は「空にたずねる 02」で333×242mmです。
右は「空にたずねる 06」で180×140mmです。
右壁面、左端の作品です。
「空にたずねる 03」で910×727mmです。
右壁面、右端の作品です。
「空にたずねる 04」で273×190mmです。
入口横壁面の作品です。
「空にたずねる 05」で318×410mmです。〈作家コメント〉
自分の目に見えている絵はほかのひとにはどのように映っているのでしょうか。
ものの見え方はひとによって違う。
では、そこから醸し出される「何か」は?
それを探しながら、行ったり来たりちょっと寄り道をしたりしています。
淡い色彩の茫洋とした絵画です。
茫洋とは広々として目当てのつかないさまですが、画面が弱々しいわけではありません。
画面には張りがあり、心地よい緊張感もあります。
ただ、漂うような気配があって、コントラストは控えめです。
川田さんの絵画には繭のような図が特徴でした。
それが展覧会を追うごとに少なくなり、今回はほとんど見当たりません。
地と図が溶け合って、朧げな画面になっています。
眺めている間に、いつしか「明るい幽玄」という言葉が浮かびました。
その空間には、奥深い味わいがあり、又はかり知ることができません。
優雅で上品もあり、やさしさも感じられます。
タイトルを見てみると、どれもが「空をたずねる」とあります。
空は「そら」と読むのか。あるいは「くう」と読むのか。
そのどちらでもあるように思えます。
「そら」と読めば、天空の果てのなさを表しているようですし、「くう」と読めば、万物の実体のなさを表しているようにも解釈できます。
それはコメントの、ものの見え方の違いにも重なります。
ともあれ、つかみどころのなさが、逆にこの絵画の最大の強みになっています。
白黒をつけるのでもなく、イエスかノーでもなく、中庸に構えて流れに逆らわず、宙(そら)と一体になる。
そのような想い、来し方をこの淡い絵画から感じています。ご高覧よろしくお願いします。
2002年藍画廊個展
2004年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2010年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2014年藍画廊個展会期
2016年11月14日(月)ー19日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内