藍 画 廊


折笠晴美
-光の戯れ-No.8
ORIKASA Harumi

折笠晴美展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の12点で折笠晴美展は構成されています。
作品はすべて、キャンバスに水可溶性油絵具、テンペラ、油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル『-光の戯れ-「ビルの窓とエレベーター」』で、サイズ652×803mm(F25)です。



左壁面、左から2番目と3番目の作品です。
左は『-光の戯れ-「マンション」』で220×273mm(F3)です。
右は『-光の戯れ-「マンション2」』で20×273mm(F3)です。



左壁面、右端の作品です。
『-光の戯れ-「マンション」』で1303×1620mm(F100)です。



正面壁面の作品です。
『-光の戯れ-「マンションと森」』で1303×1940mmです。



右壁面、左端の作品です。
『-光の戯れ-「窓と靴下」』で727×910mm(F30)です。



右壁面、中央の作品です。
『-光の戯れ-「窓と鳥」』で727×910mm(F30)です。



右壁面、右端の作品です。
『-光の戯れ-「窓と猫」』で727×910mm(F30)です。



入口横壁面、左端、左から2番目、3番目の作品です。
左は『-光の戯れ-「窓と植物」』で140×180mm(F0)です。
中央は『-光の戯れ-「ベランダ」』で220×273mm(F3)です。
右は『-光の戯れ-「網戸越しの月」』で318×410mm(F6)です。



入口横壁面、右端の作品です。


『-光の戯れ-「網戸越しのお月見」』で606×727mm(F20)です。

〈作家コメント〉

窓の灯りは、日々変化する。
ビルやマンションの沢山の窓は、花束のように見える。
人と時間が作り出すその光の風景は様々で、不思議でもあり、そして、ぬくもりを感じさせてくれる。
そういうものを絵画にしたい。

過日、植村直己さんの『北極圏一万二千キロ』を読んでいたら、こんなシーンがありました。
ハスキー犬の犬ぞりと北極の氷原を旅する植村さん、悪天候と悪路に阻まれて予定より道程が遅れに遅れています。
食料も犬の餌も底をつき、気力も体力も限界に近づいています。
現代のようなGPSもない時代、知恵と勘に頼ってルートを探索します。
今日中にイヌイット(エスキモー)の集落に着かなければ、最悪の事態が待っています。
重い歩を必死の思いで進めた先に、ポツンと見えた灯(あかり)。
イヌイットの家の灯火です。
その時、植村さんの全身に歓びが突き抜け、生きていることを実感します。

灯とはある時、人にとってそのようなものです。
わたしたちの日常、たとえば終業後の夕暮れ時、街の明かりはどのように映るでしょうか。
色とりどりの明かりは、労働の疲れを癒やし、心を解放してくれます。
そして、帰路の歩みを軽やかに、幾分ウキウキとしたものにしてくれるでしょう。

マンションなどの集合住宅、一戸建ての家々、あるいはオフィスビル。
その窓に灯が入ると、人は何気なく見上げてしまいます。
窓の一つ一つはスクリーンであり、そこには物語が潜んでいるのかもしれません。
そこでは自分とは違った日常が展開されていて、もしかしたら非日常的な出来事が起きているのかもしれません。
そんな興味、好奇心は、あのヒッチコックの名作『裏窓』を思い出させます。

折笠さんはいつものように、丁寧に明かりを観察して、画面に灯を吹き込みます。
一見すると黄色一色に見える灯も、よ〜く見れば赤もあれば青もあり、緑もあります。
そして、一枚の窓は一枚の絵に変化します。
人々の日常が十人十色のように、窓も絵も多様多彩です。
視点を内側にシフトすれば、月や星も物語を奏でます。
灯を起点にして、折笠さんの想像力が存分に発揮された絵画の数々。
総天然色の世界をご堪能下さい。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2008年藍画廊個展
2009年藍画廊個展
2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展

2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展


会期

2017年4月17日(月)ー22日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内