折笠晴美展
ー光の戯れー
ORIKASA Harumi
折笠晴美展の展示風景です。
各壁面の展示をご覧いただきます。
画廊入口から見て、左側と正面の壁面です。
左から、作品タイトル「-光の戯れ-(散歩)」で、作品サイズF0 (140×180mmH/W) 、「-光の戯れ-(さか道)」でF0 (140×180)、「-光の戯れ-(向こう岸)」でF10 (455×530)、-光の戯れ-(のぼり電車)でF10 (455×530) 、-光の戯れ-(多摩川)でS80 (1455×1455)、「-光の戯れ-(森と水II)」でP30 (652×910)、「-光の戯れ-(ビルと水)」でF30 (727×910) 、「-光の戯れ-(光の花)」でF0 (140×180) 、「-光の戯れ-(青い木)」でF6 (318×410) 、「-光の戯れ-(枝)」でF6 (318×410) 、「-光の戯れ-(木と手ぶれ)」でF0 (140×180) です。
正面と右側の壁面です。
正面の続きで左から、「-光の戯れ-(木II)」でF80 (1120×1455)、「-光の戯れ-(道路)」でF25 (652×803)、「-光の戯れ-(ゴッホI )」でF30 (727×910)、「-光の戯れ-(ゴッホII)」でF30 (727×910)、「-光の戯れ-(ショーウィンドウ)」でF30 (910×727)です。
入口横の壁面です。
左から「-光の戯れ-(電話ボックス)」でF80 (1120×1455) 、「-光の戯れ-(お皿)」で420×330、「-光の戯れ-(雲の上)」で420×310です。
以上の19点が展示室の展示で、その他小展示室に2点、事務室壁面に2点の展示があります。
作品はすべてキャンバスに油彩です。
左壁面の 「-光の戯れ-(のぼり電車)」です。
川と鉄橋と電車、土手には犬を散歩させる人がいますね。
遠くから電車の走る音が聞えてきそうです。
夜空には様々な色や形の天体が輝き、街の灯も光を放っています。
同じく左壁面の 「-光の戯れ-(多摩川)」です。
今度は川を真横から描写した作品ですが、川面に映る光の様子がファンタジックです。
揺れながら、ビルや木立もシンメトリーに映っています。
正面壁面の 「-光の戯れ-(木II)」です。
クリスマスのイルミネーションを思い浮かべますが、そうではなくて、ある夜の自動車教習場の裏の光景です。
教習場の夜の照明が、木を背後から照らしている様です。
右壁面の 「-光の戯れ-(道路)」です。
坂道を自動車が下っていますね。
道を照らし出すハイウェイランプと、帯になったヘッドライトの光。
ごくありふれた光景ですが、光に焦点をあてた夢幻の図になっています。
同じく右壁面の 「-光の戯れ-(ゴッホII)」です。
タイトルの通り、ゴッホの「夜のカフェテラス」のリメイク(?)です。
これは面白い試みで、構図を踏襲しながら細部を自由に変えた作品。
ゴッホの強烈な黄色も、モノクロームの雰囲気で、折笠さん流に表現しています。
ヴァージョン違い(?)の「-光の戯れ-(ゴッホI )」もあります。
最後は入口横壁面の「-光の戯れ-(電話ボックス)」です。
最近は利用者が少なくなった、ガラス張りの電話ボックス。
この電話ボックス、夜空に浮かんでいるようですね。
ボックスの天井の照明が、効果的に描かれています。
折笠さんの絵画、紹介の文で書いたようにファンタジックで夢幻的です。
ところが、作品を拝見して外に出たら、考えが一変しました。
時刻は夜の七時過ぎで、すでに街には灯が点っています。
その様子は、折笠さんの絵とまったく同じです。
つまり絵の中で、光は誇張されいるわけでも、デフォルメされているわけでもなかったのです。
リアルに光の景色を描いていたのです。
要は視点の問題で、光に焦点を合わせて景色を見れば、折笠さんの絵画のようになるのです。
絵のように、街は光に溢れているのです。
絵の中の光は、自然と人工が入り交じっています。
天体と電気の光が、シンフォニーのように溶け合って、圧倒的な一つの光景を生みだしています。
宇宙的な世界ですが、決して空想的ではありません。
現実に根ざした光景で、それがこの絵画に説得力を持たせています。
「光の戯れ」を写実的に描いた、優れた絵画作品だと思います。
ご高覧よろしくお願いいたします。
会期
2009年4月13日(月)-4月18日(土)
11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)
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