みわはるき展
《唇VIII》
MIWA Haruki
みわはるき展の展示風景です。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
左から、作品タイトル「kuchibiru VIII no. 3」で、1121(H)×1455(W)mm(F80)、「kuchibiru VIII no. 6」で1121×1455です。
正面の壁面です。
「kuchibiru VIII no. 5」で1121×1455です。
右側の壁面です。
左から「kuchibiru VIII no. 1」で1121×1455、「kuchibiru VIII no. 7」で1121×1455です。
入口横の壁面です。
「kuchibiru VIII no. 4」で1121×1455です。
以上の6点が展示室の展示で、その他小展示室に3点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品はすべて綿布にアクリルです。
左壁面の「kuchibiru VIII no. 3」です。
前回の《唇VII》シリーズから大きく変わりました。
作品を特徴づけていた輪郭のような線が消えて、画面には穏やかな雰囲気が漂っています。
唇のような形もほとんどなくなって、風景のようにさえ見えます。
同じく左壁面の「kuchibiru VIII no. 6」です。
淡い色使いは変わっていませんが、鮮やかで優しくなったような感じを受けます。
正面壁面の「kuchibiru VIII no. 5」です。
全体の色合いと、赤い筆跡と、中心の緑の筆跡。
サインまでが計算されたような、見事なハーモニー。
右壁面の「kuchibiru VIII no. 7」です。
みわさんの使う色は、比較的軽い色ですが、画面は軽くはありません。
透明度は高くても、どこか腰が据わっています。
入口横壁面の「kuchibiru VIII no. 4」です。
個人的には一番好きな作品です。
具象でもなく、抽象でもなく、絵画です。
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小展示室の小品(139×179mm)2点。
みわさんの小品には、大作とは又違った味わいがあります。
冒頭にも書きましたが、唇シリーズが大きく変わりました。
エネルギッシュで生命力が溢れ、技巧的だった画面は、一見穏やかに、優しくなりました。
しかし本質的な部分は変化していないような気がします。
みわさんの絵画の特質であった、激しい動きはなくなっても、そこには違う動きが表れています。
決して画面は静止していません。
今回の作品、画面から音楽が聴こえてきます。
それはみわさんがバイオリン奏者でもあり、なおかつバイオリンを自作していることとも関係しているかもしれません。
その調べは、軽やかでゆったりとしていますが、変化に富んでいます。
以前のようなダイナミズムはありませんが、スケールの大きさは同じです。
音色と旋律。
それは色と形に置き換えられ、流れるようなリズムを生んでいます。
ここでは、みわさんは指揮者であり奏者です。
指揮者は眼や頭で思考し、奏者は手で思考します。
そして、両者が一体化したとき、絵筆が動き、絵は描き進められます。
今度の音楽、とても易しい。
その易しさの裏側には、指揮者と奏者のとてつもない苦労があります。
でも、易しい。
この(難しくて)易しい絵画を、わたしは支持します。ご高覧よろしくお願いいたします。
みわはるきパフォーマンス EXTRA PAGE(6/28)
パフォーマンス
6月28日 7:30〜
7月10日 15:30〜
2001年藍画廊個展
2002年藍画廊個展
2003年藍画廊個展
2004年藍画廊個展
2005年藍画廊個展
2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2009年藍画廊個展
「美」と「術」2001年展
会期
2009年6月28日(月)-7月10日(土)
日曜休廊
11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内