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洲崎正隆展
SUZAKI Masataka

洲崎正隆展の展示風景です。




洲崎正隆展は8点の平面作品で構成されています。
作品の詳細を御覧下さい。



画廊入口から見て、左壁面左端の作品です。
タイトル「作品05」(不織布・樹脂・パステル・色鉛筆)でサイズ33×38cmです。



左壁面、左から2番目、3番目、右端の作品です。
左は「作品06」(ウレタンフォーム・樹脂・パステル・色鉛筆)で34×34cm、
中央は「作品07」(ウレタンフォーム・樹脂・パステル・色鉛筆)で33×34cm、
右は「作品08」(ウレタンフォーム・樹脂・パステル・色鉛筆)で28×38cmです。



正面壁面の作品です。
「作品01」(アクリルパネル・不繊布・パステル・色鉛筆)で60×74cmです。



正面壁面、エアコン下の作品です。
「作品02」(ウレタンフォーム・樹脂・パステル・色鉛筆)で30×28cmです。



右壁面、左端の作品です。
「作品03」(FRP・樹脂・パステル・色鉛筆)で44×53cmです。



右壁面、右端の作品です。
「作品04」(FRP・樹脂・パステル・色鉛筆)で44×53cmです。

<作家コメント>
捉えにくい対象を自分なりに整理し、シンプルな指針に従って
何かの存在を表現しようと試みてきた。 
言葉は、ある側面から見た状況を断片的に捉えて固定化する。
日常の中で無意識に行っていることだが、一方向の価値基準で
物事を判断すると偏ったものになってしまう。
 「Negative capability」 わからないものをわからないまま受け入れる力
意図に固執しすぎると説明的な内容になりがちで 、
それを超えたところに、新しい創造の可能性があると思う。
言語化される以前の無と有の曖昧な領域で、
朧げに感じる未分化の状態を一つの作品として表したい。
その過程は、形のないものを不定形のまま表出させるように
これからも答の無い世界で模索し続けるしかないようだ。 

洲崎さんの
コメントを読むと、「固定観念や先入観を排除して世界の様相を見るとどうなるか?」という疑問が最初にあるように思えます。
その為には自身を白紙のスクリーンにして、ただただ様相を映し出すことに努める。
その時の自身は無ですから、これは仏教の座禅に似ているのかもしれません。
徹底的な受け身で世界と対峙、あるいは一体となる。
それは観る(見る)ことと同意ですから、座禅の意味とまんざら遠い関係ではないと思います。

洲崎さんの作品は支持体としてウレタンフォームやアクリルバネルを使用しています。
それにメディウムを塗り、サンドペーパーをかけ、パステルと水彩色鉛筆で着色していきます。
その工程を何十回も繰り返して、この不思議な光沢と茫漠とした空間を持った作品が生れます。

仏教ついででいえば、「色即是空 空即是色」という言葉があります。
般若心経に出てくる有名なフレーズです。
ここでいう色は色彩のことではなくて物質のことです。
物質は因縁によって存在するので、因縁が離れれば空(実体がなくなる)になります。
わたしの勝手な解釈では、諸行は常ならず、この世の実体は移ろいゆく現象に過ぎないという意味ではないかと思います。

これを洲崎さんの作品に強引に当てはめると、妙に合致するような気がします。
洲崎さんの作品は層を重ねることで成立していますが、その仕事には終りがありません。
つまり作品として展示されたものは、常に仮の状態であり、過程です。
(制作当初に完成イメージはなく、作家本人にも終りは予想がつかないのです。)
最終的に作家の判断によって制作は終了しますが、それは作品の完成を意味していません。
そのプロセスこそが作品であって、正確には<ある時点の状態>ではないかと思います。

世の中には確かな実体がない、と言えば少し虚無(ニヒル)な感じがしますが、仏教はもともとそういうものではないでしょうか。
言わば、ポジティブなニヒリズム。
洲崎さんの作品は多様な解釈が可能ですが、このような観点(生半可な知識ですが)も一興かと存じます。
確かなものが在るのではなくて、不確かなものしか存在しない。
だけど、そこからしか物事は始まらないし、終わりもない。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト1
プライスリスト2

2004年藍画廊個展
2005年藍画廊個展
2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2009年藍画廊個展
2010年藍画廊個展
2011年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
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洲崎正隆展
会期:2019年9月5日(木)〜22日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00


会場アクセスと展覧会スケジュール