藍 画 廊



洲崎正隆展
SUZAKI Masataka


洲崎正隆展の展示風景です。
画廊入口から見て、正面の壁面です。



左の作品サイズは
73(H)×91(W)×3(D)cm、右は73×91×3cmです。
二点とも木製パネルにアクリル絵具を使用しています。



入口横右の壁面です。
サイズはともに20.5×29×1.5cmで、アクリルパネルに写真です。


左側の壁面です。
サイズは91×129×3.5cmで、木製パネルにアクリル絵具を使用しています。

画廊内の展示は以上の五点で、その他道路側ウィンドウに一点、芳名帳スペースに一点の展示があります。



正面の左側の作品です。
フラットな画面の作品ですが、部分的に微妙な凹凸があります。
透明感のある青が、空や水を連想させます。
(空や水は)モチーフにはなっていますが、実際に描く段階では、そこから自由に離れています。



前回の藍画廊個展では、画廊を一つの空間(地)として捉え、そこに独立した作品(図)を配置しました。
今回も同様の試みが為されていますが、作品はより平面的な形式になっています。
喩えてみると、作品は四角の白い箱(ホワイトキューブ)に空けられた方形の窓のようで、見えるのは青い景です。


入口横右の作品(右側)です。

青い空に飛行機雲が一筋。
写真ですが、絵画(ペインティング)にも見えます。
青空の濃淡と白い線の空間的な関係が興味深い作品です。


絵画と写真の混在した展示ですが、統一感があって、その違いは気になりません。
白い壁面と作品の青のコントラストが美しく、画廊空間全体に清々しい開放感があります。

描かれたり写しとられた青は、色としての青ではなく、空間としての青です。
空の青は、空気中のチリが光を反射することによって生じます。
つまり、空間の層としての青です。
水にも同じようなことがいえます。

洲崎さんが描いた(写した)のは、そのような光が生んだ空間の状態です。
一方で画廊空間も、光(照明、外光)によって層として存在している空間です。
その境は作品の表面ですが、境が有ってないような状態に思えます。
空間が繋がっているような錯覚を覚えます。

平面として作品を見る。
空間の窓として作品を感じる。
時には、その両者を行き来する。
もしかしたら、それが洲崎さんの狙いの一つかもしれません。

ご高覧よろしくお願いいたします。

2004年藍画廊個展


会期

2005年11月14日(月)-11月19日(土)

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内