馬場まり子展
BABA Mariko
馬場まり子展の展示風景です。
各壁面の展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の6点で馬場まり子展は構成されています。
作品はボードに洋紙(キャンソン・ミ・タント)、アクリル、アクリルガッシュを使用し、サイズは194×150cmです。
作品の詳細をご覧下さい。
左壁面左の作品です。
タイトル「人I 2021.10」です。
左壁面右の作品です。
タイトル「人II 2021.11 」です。
正面壁面の作品です。
タイトル「人VI 2022.3」です。
右壁面左の作品です。
タイトル「人V 2022.2」です。
右壁面右の作品です。
タイトル「人VII 2022.3」です。
入口横壁面の作品です。
タイトル「人III 2021.12」です。
〈作家コメント〉
“人”を描いてきました。
今回は人の後姿を小さく描いて
個々の人をあらわすことが出来たらと描いてみました。馬場まり子さんの昨年9月に続く個展です。
今回も近年のテーマである人を描いていますが、様相は大きく変わっています。
まず、人が極めて小さい。
いつもの大きな画面の中央に、小さな小さな人が描かれています。
しかも後ろ姿で、表情が見えません。
群像の名手でもある馬場さんですが、本展は個の人がモチーフです。小さな人は作品ごとに描写法が異なります。
輪郭のみだったり、シルエットだったり、透明人間(?)だったり、精緻な姿だったりと様々ですが、いずれも丁寧な描き方で、夫々が一つの絵画世界を形作っています。
人以外の画面全体は鮮やかな単色にペイントされていますが、これが何とも言えない美しい色彩です。
作品ごとに異なる、目を奪うような豊穣な色彩の色面は本展の白眉と言えます。
通常の絵画ですと色面は背景になりますが、そう言えないのが、この絵画の面白さであり秀逸なところです。馬場さんは東洋画の余白を作画のベースにしています。
ですから単純に地と図、主体と背景といった分け方にはなりません。
フラットに見えて、しかも複雑な味わいのマチエールを持つ色面は主体であり、背景でもあり、小さな人物もまた主体であり、背景でもあると思います。
今までの馬場さんの絵画の余白は文字通り白が多かったのですが、本展では色彩に余白の役割を担わせていて、それが類のない絵画空間を生んでいます。小さな後ろ姿と豊かなマチエールのある色面。
見ているわたしたちの想像力を刺激して、視線を絵画の奥深いところに誘います。
画面には時間と空間が縦横に広がっていて、わたしたちの視覚は自由に遊ぶことができます。
これは絵画ならではの体験ではないでしょうか。
ある時はラフに、ある時は精細に市井の人と世相を描き、その人々の此岸と彼岸に及ぶ時間と空間の表現。
絵画は形と色彩で構成されますが、馬場さんの絵はシンプルでありながら、絵画の特色を存分に発揮しています。
東洋画の伝統と現代に生きる人々の生活感を反映した、わたしたちの今の絵画と感じました。
ご高覧よろしくお願い致します。2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2019年藍画廊個展
2021年藍画廊個展
2022年藍画廊個展会期
2023年3月6日(月)ー3月18日(土)
3月12日(日)休廊
11:30ー19:00(3月11日(土)と最終日は18:00まで)
会場案内