馬場まり子展
BABA Mariko
馬場まり子展の展示風景です。
各壁面の展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
以上の3点で馬場まり子展は構成されています。
作品はすべて ボード、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル樹脂絵具を使用しています。
作品の詳細を御覧下さい。
左壁面の作品です。
タイトル「なす」で、サイズ145×227cmです。
正面壁面の作品です。
「野菜と母子」で180×298cmです。
右壁面の作品です。
「白菜」で150×200cmです。〈作家コメント〉
昨年の果物に続いて野菜を描きました。馬場さんの今までの個展の作品数は決して多い方ではありませんでした。
しかし今回は3点のみと、近年では最小の展示です。
その代わり、1点のサイズと描画は大きく、それが本展の特色になっています。
画面一杯に描かれた左壁面のなすと右壁面の白菜。
正面は特大サイズでキャベツや玉葱、大根などと母子の姿。
どれもが野菜のエネルギーを象徴するように目一杯に描かれています。
これが実に効果的で美しい。
精細な描写と鮮やかな色彩、構図も大胆かつ繊細。
静物画としては異色の大きさですが、この大きさこそが馬場さんの絵画の醍醐味であり、本展のテーマに最適だと思います。
野菜は大地の恵みであり、自然現象(太陽や雨など)の賜物です。
それを人間は調理して食べ、生命を育む。
正面壁面の「野菜と母子」には包丁やまな板が描かれています。
それは料理が人と大地や自然との交わり、交換であることを意味しているのではないでしょうか。
現代ではその思考が廃れてしまいましたが、以前は大切な教えとして伝えられました。
食とは単に飢えを満たすものではなく、人を育む大きな自然との交わりなのです。
ここに描かれた野菜は、そのような人の生命の在り方を描いていると思います。
野菜に並ぶ母子、お母さんと娘さんです。
一般的に家庭の料理は専ら女性の仕事です。
そのことを印象づける描写であり、食、調理の重要さが強調された図でもあります。
人は生命を全うすると大地に還ります。
大地は生物の死骸を栄養素として植物を育てます。
そう考えると、人と野菜はどこかで繋がっています。
繋がっていて、それは循環していて、大きな自然を形成しているように思えます。
その大きなエネルギーの回流と大きな野菜の絵。
個人的な感想としては、この肯定的な自然観、生命観こそが本展のテーマだと感じました。
ご高覧よろしくお願い致します。2011年藍画廊個展
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2017年藍画廊個展2018年4月16日(月)ー28日(土)
4月22日(日)休廊
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
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