藍 画 廊


馬場まり子展
BABA Mariko


馬場まり子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の6点で馬場まり子展は構成されています。
作品を1点ずつご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「オフィスレディI」(ボード、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル、アクリルガッシュ、4B 鉛筆)でサイズ225×145cmです。



左壁面、右端の作品です。
タイトル「オフィスレディII」(ボード、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル、アクリルガッシュ)でサイズ225×145cmです。



正面壁面の作品です。
タイトル「オフィスレディIII・平和」(ボード、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル、アクリルガッシュ、4B 鉛筆)でサイズ225×145cmです。



右壁面、左端の作品です。
タイトル「サラリーマンXV・さくら」(ボード、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル、アクリルガッシュ、4B 鉛筆、さくらの造花)でサイズ227×145cmです。



右壁面、右端の作品です。
タイトル「サラリーマンVI」(ボード、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル、アクリルガッシュ、金箔)でサイズ227×145cmです。



入口横壁面の作品です。
タイトル「サラリーマンVIII」(ボード、キャンソン・ミ・タント紙、アクリル、アクリルガッシュ)でサイズ180×145cmです。

〈作家コメント〉

ずっと人を描いています。近年は特にサラリーマン。働く女性を描いていたら、急に“平和”の文字を入れたくなりました。

一般的に絵画は、言うまでもなく西洋の伝統絵画の流れを指しています。
明治以降、輸入された絵画をどのように消化するかは日本人画家の最大の課題でした。
風景も人物も西洋と日本では違います。
それを無理なく自己に溶け込ませて、日本の風土や人を描く。
先人の格闘の困難さは想像以上でしたが、今もってその課題は残っています。

馬場さんも、その困難なテーマに真正面から取り組んでいる作家です。
東洋的な奥行きと余白。
これが馬場さんの武器であり、果たすべき表現の到達点です。
言葉では簡単ですが、その実効と実現には多くのハードルがあるはずです。

ところが、馬場さんはそれを易々とやっている。
なんの気負いもなく、大きな画面に伸び伸びと絵を描いています。
これは驚異ですね。
いや、事件と言って良いかもしれません。
その実悩みながら試行錯誤を繰り返しながら制作している、にしてもです。

絵を見て下さい。
「オフィスレディI」の鮮烈な赤の活かし方。
キュビズムを東洋的に消化したような、特異な奥行きを持った女性像。
「オフィスレディII」の右側の群像の、ハチャメチャでありながら絵になっている不思議さ。
「オフィスレディIII・平和」の平和の文字の大胆さとそのメッセージの重さ。
「サラリーマンXV・さくら」のサラッとした描写の洒脱さと、さくらの花をコラボレーションする表現の「若さ」。
「サラリーマンVI」の金箔を使った不動明王を彷彿させる、ダブルイメージの巧みさ。
「サラリーマンVIII」の赤のストライプのスーツの絶妙な描写と正確なプロポーション。

ヘタウマのように見えて、実は超絶技巧にも通じる、感性と技術の高いレベルでの融合。
失礼ながら、馬場さんの年齢で、これらをさり気なくコンテンポラリー(現代の表現)として提示してしまうのは脱帽するしかありません。
感覚が、若いのですね!
見習うべき先達の一人に間違いありません。
最後に、オフィスレディやサラリーマンなどの働く人々を好んで描く姿勢も、わたしは好きです。
生きている社会をモチーフにするのは大切だからです。

ご高覧よろしくお願い致します。

作品配置図

2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展

 

会期

2016年5月9日(月)ー21日(土)

11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内