菊池絵子展
KIKUCHI Nuiko
菊池絵子展の展示風景です。
上から、画廊入口から見た左壁面と正面壁面、右壁面の展示風景です。
以上の10点で菊池絵子展は構成されています 。
作品はすべて紙と色鉛筆を使用、制作年は2025年です。
作品の詳細をご覧下さい。
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左壁面の作品です。
左からタイトル「広場、山、破れた紙」でサイズ380×270mm、「綿あめ、岩壁、ジグソーパズル」で297×210mmです。
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正面壁面の作品です。
左から「植え込みの成長に合わせる人(自転車の親子)」で148×100mm、「空、ご飯、2枚の紙」で420×297mm、「バター、空き地、コピー用紙」で297×210mmです。
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右壁面左の作品です。
左から「植え込みの成長に合わせる人(灰色の服)」で148×100mm、「鍋、海、画用紙︎」で297×210mm、「皿、プール、紙の切れ端」で297×210mmです。
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右壁面右の作品です。
左から「机、公園、紙」で297×210mm、「植え込みの成長に合わせる人(ピンク色の服)」で148×100mmです。
<作家コメント>
日々のままならなさ。
自分の目の前で起きていることと遠くの場所で起きていることのどちらにも追いつくことができず、自分がどこにいるのかわからなくなるような感覚と、目の前の紙に絵を描くことに、つながりはあるのか、ないのか。
作品は、自分とモチーフの距離や位置関係に気をつけて描きたいと思っています。
菊池さんの絵(絵画)は複数のモチーフ(景)を重ね合わせて構成されています。
まったく関係のない土地や時間や出来事が一つの平面に同居しています。
それを繋ぐのは絵の白い部分(主に背景)と支持体の紙の白さで、それが交錯して不思議な世界を生んでいます。
まるで時空を超えて旅をしているような感覚を楽しむことができます。絵は紙に色鉛筆で描かれています。
とてもシンプルな仕様で、壁に直接貼られています。
多くの現代美術作品を見る時のように構える必要はなく、素直な眼で作品に接することができます。
絵は優しいタッチで描かれていますが、制作には高度な技術と描写力を用いています。
米粒写経を思わせる精緻な描画と色鉛筆の発色を十二分に発揮した美しい彩色。
これはプロフェッショナルな美術家しか為しえない、観察力と描写力の賜物です。さてこの多次元の世界を成立させているのは、絵の景の余白と紙そのものの白です。
つまり同じ白ですが、片方は省略の余白であり、片方は物質としての紙の白です。
ここでややこしいのは、紙は描かれた紙と実際の紙の二種類が存在することです。
ですからレイヤー(層)が三つも四つもあって、平面でありながら多層な構造になっています。余白は東洋絵画の独特な技法で、透視図法にはない自由な想像力を齎(もたら)します。
なにも描いてないのに、確かに何かが描いてあるように思えるのです。
それは錯覚とかトリックではなく、人の視覚を拡張する装置です。
その技法と、紙を紙の上に描くという、簡単そうで難しいことを難なくやっています。
これは直接作品を見ないと分からないのですが、紙の上に重なる紙の描画が素晴らしい。
一本の線が紙の重なりをリアルに表現しています。スーパーフラットならぬ、マルチレイヤーフラットな色鉛筆画。
スーパーフラットの提唱作家も、この作品を見たら日本人美術家のレベルの高さに感心するはずです。
少なくとも、わたしはそう思っています。ご高覧よろしくお願い致します。
菊池絵子2007年藍画廊個展
菊池絵子2008年藍画廊個展
菊池絵子2009年藍画廊個展
菊池絵子2010年iGallery DC『DC1』
菊池絵子2012年iGallery DC
菊池絵子2013年藍画廊個展
菊池絵子2016年藍画廊個展
菊池絵子2017年iGallery DC二人展
菊池絵子2019年藍画廊個展
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菊池絵子展
会期:2025年9月18日(木)〜10月5日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00
会場アクセスと展覧会スケジュール
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