藍 画 廊

菊池絵子
 KIKUCHI Nuiko


2016年度最初の展覧会として、菊池絵子展を開催致します。
本年も藍画廊をよろしくお願いいたします。

菊池絵子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の12点で菊池絵子展は構成されています。
作品を1点ずつご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「旅行記 -サーカス、壁、ガーゼのハンカチ」(キャンバス・油彩)でサイズ318(H)×410(W)mm(F6)です。



左壁面、左から2番目と3番目の作品です。
左は「旅行記 -温泉、スープ、紙」(紙・鉛筆・色鉛筆)で100×148mmです。
右は「旅行記 -ごはん、流氷、3 枚の紙」(紙・鉛筆・色鉛筆)で148×100mmです。



左壁面、左から4番目の作品です。
「旅行記 -ネス湖、スープ、ハンカチ」(キャンバス・油彩)で158×228mm(SM)です。



左壁面、左から5番目と右端の作品です。
左は「旅行記 -正月、皿、雑誌」(紙・鉛筆・色鉛筆)で148×100mmです。
右は「旅行記 -庭、岸壁、3 枚の紙」(紙・鉛筆・色鉛筆)で148×100mmです。



正面壁面、左端の作品です。
「旅行記 -諏訪湖、池、タオル」(キャンバス・油彩)で727×606mm(F20)です。



正面壁面、右端の作品です。
「旅行記 -雪原、池、ウールのストール」(キャンバス・油彩)で727×60mm6(F20)です。



右側壁面、左端と左から2番目の作品です。
左は「旅行記 -餅、時計のある広場、雑誌」(紙・鉛筆・色鉛筆)で148×100mmです。
右は「旅行記 -森の中、食卓、 2 枚の紙」(紙・鉛筆・色鉛筆)で500×400mmです。



右壁面、右端の作品です。
「旅行記 -太平洋、サバンナ、スカート(草の上に座る)」(キャンバス・油彩)で1167×910mm (F50)です。



入口横壁面の作品です。
「旅行記 -砂漠、ごはん、ケーキ、シーツ」(キャンバス・油彩)で1167×910mm (F50)です。

〈作家コメント〉

距離(あるいは距離感)の異なるモチーフが余白を共有し等価で存在する様子を描く。
今、自分が居るこの場所と遠く離れたあの場所を自由に行き来するための最小限の方法、想像力を使った「旅」について考えている。

最小限の要素で構成された、圧倒的に白い画面の数々。
スカスカのように見えて、とても充実した内容の作品です。
テーマは旅、前回と同じです。
菊池さん、今回は何処に連れて行ってくれるのでしょうか。

菊池さんの旅は異邦を訊ねます。
ある時は知らない遠い国の、想像上の動物。
もしくは、身近な日常や人生の一齣。
それらの間を自由自在に行き来します。

わたしは最近、高野秀行さんという人の本を愛読しています。
高野さんは辺境探検家で、エンタメノンフィクション作家を自称しています。
とにかく面白い文章で、想像上の動物を追ってアジア、アフリカの辺境をルポしています。
高野さんが秀逸なのは、現地の日常を重視していることです。
辺境の民族の家庭生活や家庭料理にこだわって、人々の暮らしぶりに迫っています。

菊池さんの絵画も、言ってみればルポルタージュです。
ネッシーを追って、砂漠に迷い、太平洋の小島に漂着する。
そして、日常の細々した部分や食卓にも視点が行く。
似てますね。

両者の面白い部分も同じです。
それは、旅の途上からわたしたちの生活全般を照らし出していることです。
わたしたちの生活の在り方を相対化して、その実像を明らかにしています。
それがエキサイティングな表現になっているのは、高野さんも菊池さんも技術がしっかりしているからです。
しかもユーモアも忘れません。

旅の基本は物見遊山だと思います。
楽しく、面白い旅が一番です。
そして、帰ってきたらふと何時もの生活を振り返る。
もし何か発見したなら、それが旅の成果です。
菊池さんの白い絵画には、そんな成果の数々が溢れています。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2007年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2009年藍画廊個展
2010年iGallery DC『DC1』
2012年iGallery DC
2013年藍画廊個展



会期

2016年1月11日(月)ー23日(火)
日曜休廊
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内