藍 画 廊

日比野絵美
New Chapter
HIBINO Emi



壁面別の展示風景をご覧下さい。



展示室A、左側の壁面です。



展示室A、右側の壁面です。



展示室B、左側の壁面です。



展示室B、右側の壁面です。

以上の18点で日比野絵美展は構成されています。
(上の画像以外に展示室Aに1点、展示室Bに1点の展示があります。)
作品の詳細をご覧下さい。

 


展示室A、左壁面左側の作品です。
左からタイトル「no title」(アルミ版、カーボランダム)でサイズ10×8cm、「no title」(アルミ版、カーボランダム)で14×9cm、「work1」(銅板ドライポイント)で9.5×9.5cm、「butterfly」(銅板ドライポイント)で5.5×9.5cm、「work2」(銅板ドライポイント)で10×11.5cm、「work3」(銅板ドライポイント)で7×17cmです。



展示室A、左壁面右側の作品です。
左から「work4」(銅板ドライポイント)で11.5×15cm、「work5」(銅板ドライポイント)で11.5×15cm、「work6」(銅板ドライポイント)で4.5×6cm、「no title」(アルミ版、カーボランダム)で90×88cmです。



展示室A、右壁面の作品です。
「work7」(銅板ドライポイント)で20×20cm、「shade」(銅板、モノタイプ)で64×88cm、「floor」(アルミ版、カーボランダム)で17×27cmです。


展示室B、左壁面の作品です。
「grid」(アルミ版、カーボランダム)で36×200cmです。



展示室B、右壁面の作品です。
左から「floor」(アルミ版、カーボランダム)で17×15.5cm、「no title」(アルミ版、カーボランダム)で63×89cm、「no title」(アルミ版、カーボランダム)で21.5×29cm、「no title」(アルミ版、カーボランダム)で19×35cmです。

<作家コメント>

初期の頃から作品と空間の関係性に意識をおいて制作してきました。
どの場所にいってもそれは変わらず、毎日こつこつ描いてきた「日常生活の集積のようなもの」をその場に合わせて展示するだけですが、新しくなった藍画廊の空間を想像しながら新たな気持ちで制作を進めました。


インスタレーションは個別の作品や物体を総体として提示するものです。
簡単に言えば「空間」も作品化することです。
日比野さんの展示は、独立した版画作品とそれを含んだギャラリー空間も作品として展示しています。
昨今は絵画では珍しくないのですが、版画はそれほど多くありません。
版画は額装が標準で、額内に視線を集中させることを版画家が好むからです。
日比野さんが版画を壁に直貼りするのはそのような額装の性質を避けるためです。
ギャラリーの白い壁に、モノクロームのシンプルな図形の銅(アルミ)版画。
とても風通しが良いですね。
それは昨年までの藍画廊個展でも、今年からの新藍画廊空間でも変わりません。
作品サイズが小さくなりましたが、作品内容のバリエーションは逆に富んでいます。

本展のサブタイトルはNew Chapter。
新たな章の始まりです。
それまでのパターン(繰り返し)の図形から、フリーハンドの即興で描いたような図形への変化です。
技法もカーボランダム主体からドライポイントが増えているのが目立ちます。
新たな図形の作品のニュアンスは多彩で、その繊細な表現は新鮮です。
従来の大胆な図形とコントラストの高さに負けず劣らず、自由闊達な画像で魅せます。
白地の部分の意図的な版の汚れも継承されていて、絵に深い表情を与えています。

日比野さんの作品はモノクロームで、図形(形をかきあらわすこと)も単純なものばかり。
それでいて豊かな感性を感じさせるのは、作家の資質と神経の行き届いた制作の賜物ですが、版画自体の特性もあるように思います。
版画は最古の印刷技術ですが、そのシンプルな構造ゆえにプリミティブな表現が可能です。
その特性を活かし、シンプルながら多様、多彩な図形を創り上げているのは出色です。
そして表現にポジティブな感触を覚えるのはわたしだけではないと思います。
版の面白さを楽しみながら、時代の暗さと対峙している姿勢は貴重です。
次章はどんな展開を見せるか、早くもそんな期待が湧きました。

ご高覧よろしくお願い致します。

作品リスト1
作品リスト2

2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2018年iGallery DC二人展
2019年藍画廊個展
2020年藍画廊個展
2021年藍画廊個展
2021年iGallery DC個展
2022年藍画廊個展
2023年藍画廊個展

 

会期

2024年12月2
日(月)ー12月7日(土)
11:30ー19:00(最終日17:00)

会場案内