藍 画 廊


日比野絵美
scene

HIBINO Emi


日比野絵美展の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の41点が展示室の展示で、その他小展示室に2点の展示があります。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面左端の1〜16の作品です。
タイトル「くるくる1~16」(銅版画・カーボランダム・ドライポイント)でサイズは各29.0×23.0cmです。


「くるくる1~16」の内の2点です。



左壁面右端の17〜20の作品です。
「border 1~4」(銅版画・カーボランダム・ドライポイント)で各29.5×23.5cmです。


「border 1~4」の内1点です。



正面壁面の21〜29の作品です。
「しろくろ 1~9」(銅版画・カーボランダム・ドライポイント)で各26.0×34.5cmです。



「しろくろ 1~9」の内の1点です。



右壁面の30〜37の作品です。
「あみ 1~8」(銅版画・カーボランダム・ドライポイント)で各30.0×24.0cmです。



「あみ 1~8」の内の2点です。



入口横壁面の38〜41の作品です。
「heart 1~4」(銅版画・カーボランダム・金属凸版)で各30.0×23.5cmです。


「heart 1~4」の内の1点です。

〈作家コメント〉

自宅で制作を始め1年が経ち、
だんだんと力が抜け刷り上がったものが風景のように見えてきました。
それがそのまま今回のタイトルになりました。

先日、ある映画を配信で見ました。
ジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』(2017年日本公開)です。
アメリカのパターソンという街に住む、パターソンが主人公です。
彼はバスの運転手で、詩人です。
そして彼には妻がいて、二人は若く、まだ20代と思えます。

この映画は二人の七日間を淡々と描いたものです。
事件らしきものもありますが、主題は二人の日常生活です。
日常のさり気ない出来事をテーマに詩作するパターソン。
家に居て、インテリアや衣服やクッキーをモノクロームでドローイングする妻。
二人は退屈することなく、日々の生活を送っています。

わたしが特に興味を覚えたのは、夢見がちな妻のモノクロームドローイングです。
家中をモノクロームのいろいろなパターンで塗り替えていく行為です。
これが楽しい。
抽象的なパターンで、日々変わっていく居室とファッション。
通販で買ったギターもたちまちモノクローム模様。
生活の中で絵を描く楽しみにあふれています。

そこで思い出したのが、日比野さんモノクロームのパターン版画。
日々の生活がテーマになっているのも同じ。
無邪気さ加減ではパターソン妻が上ですが、絵の深度と技術から言えば日比野さんが上手(うわて)。
どちらも、代わり映えしない日常に訪れる小さな変化を優れて視覚で表現しています。
(それを言葉で表しているのがパターソン。)

何時にも増して端正で、なおかつ豊かな画廊空間の創造。
パターソン妻に見せたいくらいです。
今回はストライプもあればパンチングメタルもある。
いつものくるくるや黒玉も面目躍如。
ストイックのようでいて、多彩なカタチとモノクローム。
壁面ごとのグループ(連作)と個々の微妙な動きの面白さ。
まさに、日常の風景、景観ですね。
版画の枠を乗り越えながら、版画でしか出来ない表現に拘る。
これはもう、日比野さんはモノクロームのプリンセスかもしれませんね。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展

2018年5月21日(月)ー26日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内