藍 画 廊

金井聰和展
-庭しごと-
KANAI Toshikazu


金井聰和展の展示風景です。




以上の11点が展示室の展示で、その他小展示室に5点の展示があります。
作品の詳細をご覧下さい。

 


左壁面の2点、右壁面の2点です。
左からタイトル「つぶとふくらみ」(陶、枝)でサイズ54×24×7cm、
「ほね の はしら」(陶)で24×9×3.2cm、
「おとしもの1」(陶)で16×2.5×2.5cm、
「おとしもの2」(陶)で15.8×3×2.8cmです。


台座の作品です。
左から「つち の はしら」(陶)で59.5×16×16cm、
「さく と あたま」(陶、枝、真鍮)で74.5×43×20cm、
「あたま と えだ」(陶、枝、真鍮)で48.2×46×26cm、
「ひかりへ やみへ」(陶、枝、真鍮)で56.5×36.5×27cmです。

 


台座の作品です。
左から「はざま の あたま」(陶、枝、)で74×65×42cm、
「ほね と えだわかれ゙」(陶、枝、真鍮)で87.8×28×27cm、
「のびるつち と えだ」(陶、枝、真鍮)で95×15×11cmです。

〈作家コメント〉

身のまわりには無数の見えない庭があるような気がします。
それは、視点を変えたり、モノを置いたりよけたりすること
で少しずつ見えてくるもののようです。日々そのように「庭」
を探しています。

いつものように美しい、金井さんの陶の作品とインスタレーションです。
台座の上と壁に展示された作品は、一点一点が独立した作品であると同時に、全体が一つのインスタレーションになっています。
作品の多くは木の枝と陶、及び真鍮で構成されていますが、その組合せや接続の造形が見事です。
伸びやかな自然の枝ぶりと、伝統とモダンが融合した金井さんの陶の形、色合いに目を奪われます。
スッキリとした展示でありながら、奥の深さを感じる空間になっています。

庭は主に家族が屋内でできない仕事をする場所です。
元々は祭祀や儀式が行われたところで、宗教的な意味合いが強い場所だったようです。
本展のサブタイトル「庭のしごと」はその両方を兼ねたとも考えられます。
なぜなら頭部(頭蓋)や手足の骨をモチーフにしたと思われる陶があるからです。
庭木は日常の風景であり、骨などは非日常を表していて、庭の二面性と言えます。

庭に種をまけば,芽が出て樹になり実がなります。
その実を人が収穫して食べれば、それは栄養となって人の一部になります。
そして人の糞尿を庭にまけば、土の養分となります。
養分=肥料は雨水と共に植物を育てますから、そこに循環が生まれます。
(そして庭に土葬の伝統があれば、身体もバクテリアが分解して土の養分なります。)
つまり、庭は人が自然の一部であり、自然と共生していることを表している場所になります。

勝手にそんなことを考えながら作品を見ていると、画廊の空間が本当の庭に見えてきました。
ここで展示した作品の数々が栄養、肥やしとなって、次世代の作家を育てる。
そんな庭になっているとしたら、画廊冥利に尽きるのではないでしょうか。

ご高覧よろしくお願い致します。

2004年藍画廊個展
2013年藍画廊個展

2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2019年iGallery DC個展
2021年藍画廊個展

プライスリスト

会期
2022年11月28
日(月)ー12月3日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)

会場案内