藍 画 廊

馬場まり子展
BABA Mariko


馬場まり子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の5点で馬場まり子展は構成されています。
作品はすべてボードに洋紙(キャンソン・ミ・タント)、アクリル樹脂絵具を使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面の作品です。
タイトル「ペイペイ使えます」でサイズ227×145cmです。



正面壁面の作品です。
「オレンジの月(パソコンマン) 」で185×300cmです。



右壁面、左端の作品です。
「あざみ 」で227×145cmです。



右壁面、右端の作品です。
「ピアスをした植木屋さん」で227×145cmです。



入口横壁面の作品です。
「天草の 男(ヒト)」 で227×145cmです。

〈作家コメント〉
ずっと人間を描いてきました。
今回は家にいつも来て下さる植木屋さんのおひとりを描きたくなり描いてみました。

馬場さんの新作展、前回に続き人物像が中心になっています。
今回は群像と個人像が二点づつ、間に植物の絵が一点です。
人物はいつものように老若男女で、サラリーマンに職人、主婦や学生もいればリタイアした老人の姿もあります。

人物が中心になった絵を見ていると、世相という言葉が頭に浮かびました。
世相はちょっと古い言葉かもしれませんが、世の中のありさまのことです。
今の世はSNSが全盛で、スマートフォンのディスプレイに街の光景や出来事、人々の情報などの画像が流れています。
画像は絶えることなくネット上にアップされていますが、その多くは世相の表層で、1日経てば忘れられる泡沫(うたかた)のようなものです。

馬場さんの表現する世相は、世の中の実体(実態)です。
人とは何か、社会とは何かが、ここでは立ち止って深く観察されています。
市井の人の生きている様が、仕事や風俗を背景に、きちんと描写されています。
ただ単に人が集まって世相があるのではなく、人それぞれに生きている意味がある、世相の重層性、多様性が表現されています。
だから見ていて少しも飽きません。
その世相は此岸ばかりではなく、彼岸の世界まで続いています。

絵画は最古の視覚メディアです。
絵画の歴史の中で最大のピンチは写真の登場です。
写真の現実を精緻に写す(コピーする)能力は多くの画家を失業させました。
しかしそこから、絵画は絵画のオリジナルティを目指しました。
馬場さんの絵画は、まさに絵画でしか表せない世相の内実であり、生活の本体です。
西洋的な遠近法を廃し、余白を生かした東洋画の伝統と、大胆にして繊細な描写の技術。
庶民を主人公とした様々な場面が、わたしたちの生きている時代のリアルな絵画としてここに在ります。

ご高覧よろしくお願い致します。

作品配置図

2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2019年藍画廊個展

会期

2021年4月5
日(月)ー4月17日(土)
4月11日(日)休廊
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)

会場案内