藍 画 廊

加藤学×河田政樹
 KATO Gaku KAWADA Masaki


加藤学×河田政樹の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。
以上の19点が展示室の展示で、その他小展示室に2点、事務室壁面に1点、エクストラとして床面に3点の展示があります。
作品を1点ずつご覧下さい。



左壁面は加藤学さんの作品で、上は左端と左から2番目の作品です。
左はタイトル「景について(予期せぬ匂いの粒子を受け取って視覚に響を与える場合。)」(アクリル・キャンバス)でサイズ604(H)×272(W)mmです。
右は「景について(視点を絞りきった後に現れる視の拡張。2)」(アクリル・キャンバス)で270×190mmです。



左壁面、左から3番目と4番目の作品です。
左は「池底の裏(未完)」(木)です。
右は「形 端2」(木・彩色)で97×55×150mmです。



左壁面、左から5番目の作品です。
「池底の裏(歪みの接点)」(木)です。



左壁面、左から6番目と右端の作品です。
左は「景について(視点を絞りきった後に現れる視の拡張。1)」(アクリル・キャンバス)で270×190mmです。
右は「背景の入口 」(アクリル・紙)です。



正面壁面は加藤学さんの作品で、上は左端と中央の作品です。
左は「背景の入口 」(アクリル・紙)です。
右は「背景の入口 」(アクリル・紙)です。



正面壁面、右端の作品です。
「形 端1」(木・彩色)で95×75×150mmです。



右壁面は河田政樹さんの作品で、上は左端と左から2番目の作品です。
左は「Variations - I」(パステル・紙)で770×544mmです。
右は「Variations - I」(パステル・紙)で770×544mmです。



右壁面、左から3番目と4番目の作品です。
左は「Variations - I」(ゼラチンシルバープリント)で329×218mmです。
右は「Variations - I」(木炭・紙)で297×210mmです。



右壁面、左から5番目と6番目と右端の作品です。
左は「Variations - I」(木炭・紙)で420×297mmです。
中央は「Variations - I」(木炭・紙)で420×297mmです。
右は「Variations - I」(木炭・紙)で420×297mmです。



入口横壁面は河田政樹lさんの作品で、左端と右端の作品です。
左は「Variations - I」(ゼラチンシルバープリント)で168×113mmです。
右は「Variations - I」(木炭・紙)で(パステル・紙)で770×544mmです。



床置きの3点の作品は河田政樹さんの作品です。
「Variations - II」(木)です。

〈作家コメント〉 加藤学

景の認識
視覚は、止むことのない縦軸循環により軌道を形成する。
軌道と化した視覚は、自身を抜き去る。
消失点から背後への周回は、視覚を更新し続ける。


〈作家コメント〉河田政樹

パステルで描いた像を別の像を介して、また同時に、描いた像のパステルを用いて別の像を紙に転写した作品。
描いた像と別の像は転写の過程で互いに浸透ながら、一つ、あるいは、いくつかの像として定着する。


加藤学さんと河田政樹さんによる二人展です。
この二人のどこに共通点があるのか、それともぶつかり合いを期待したのか、企画者の意図は不明ですが、思わぬ結果に驚いています。
個展には無い、ある種の緊張感と穏やかな連帯(?)があるからです。
やってみないと分からないのは勝負事ですが、グループ展もそうですね。
ともあれ、稀に見る面白い二人展となったとは事実です。

加藤さんが制作のテーマにしているのは景です。
眺めというか風景というか、どちらかといえば遠望ですね。
山水画、水墨画を思わせる雄大でゆったりとした景色を描き、彫刻しています。
東洋的な視点からの風景画ですが、加藤さんの近年の特色としては、色彩の鮮やかさと彫刻への参入が挙げられます。
色彩のリズムと木の質感を生かしたプリミティブな造形。
そこから見えるのは自由な時空の世界観です。

他方、河田さんがモチーフにしているは、花瓶に挿した花です。
それを描いているのですが、過程が複雑です。
一度聞いただけでは解りませんし、解らなくても良いと勝手に判断して、ただ見ることにしました。
(基本的には暗箱に入って、ピンホールカメラの原理でそこに映った像をドローイングしたり、撮影したりしています。)
河田さんのドローイング、写真は、言ってみれば静物画です。
どこをどうひねってもそう見えませんが、理屈ではそうなります。
花瓶の花を描いているのですから。

さて、河田さんはなぜこんなややこしい事をしているか言えば、人が何かを見るという行為の本質を知りたいからです。
難しく言えば認識論、でしょうか。
もっともこれはわたしの想像に過ぎず、河田さんの見解ではありません。
ただ、このモノを見て、それを描くという行為への洞察は、加藤さんの作品と繋がります。
大きく括れば、人と景の関係が共通します。

二人が試みているのは、景(自然)と人の間に流れる生を描写することではないかと思います。
一人は秘境に遊び、一人は日常に佇む。
そういった違いはあっても、各々の制作には確かな視点の交わりがあります。
問題なのは、恐らく景と不可分の人の生の顕れ方だと思います。
包括的な生への言及だと思います。
そこが交錯して、画廊の空間に心地よい緊張と連帯が生まれているのではないでしょうか。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト1
プライスリスト2

加藤学2011年iGallery DC個展
加藤学2013年iGallery DC個展

河田政樹2005年藍画廊個展
河田政樹2007年藍画廊個展
河田政樹2010年藍画廊個展
2013年藍画廊「子育てと美術」展



会期

2016年2月1日(月)ー6日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内