iGallery DC

伊藤知宏展
iTO Chihiro

伊藤知宏展の展示風景です。



各壁面の展示です。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。

以上の10点で伊藤知宏展は構成されています。
作品はすべてキャンバスにアクリル絵具、ペンキを使用しています。
作品の詳細を御覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「メハナヤサイ01」でサイズF6です。



左壁面、中央の作品です。
「メハナヤサイ02」でF6です。



左壁面、右端上下の作品です。
上は「メハナヤサイ03」でF0、
下は「メハナヤサイ04」でF0です。



正面壁面の作品です。
「メハナヤサイズ」で2170×1350mmです。



正面壁面、エアコン下の作品です。
「メハナヤサイズ05」でF6です。



右側壁面、左端、左から2番目の作品です。
左は「メハナヤサイズ06」でF0、
右は「メハナヤサイズ07」でF6です。



右壁面、左から3番目、右端の作品です。
左は「メハナヤサイズ08」でF6、
右は「メハナヤサイズ09」でF15です。

<作家コメント>

そこにあるものをえがく 
-ある日私は野菜の夢を見た- 私は、普段から日常にあるものを描き、日常を異化させる作品を作っている。
私はニューヨーク(以下NY)と東京を行き来きするようになって間もなく1年半がたとうとしている。
日本とアメリカの食生活は大きく違う。
NYでは、現地のスーパーにあるちょっと元気のない野菜たちから少しづつ小さなエネルギーをもらった。
(NYの野菜が元気がないのは、遠方からの運送により野菜が弱ってしまうのと、その出荷の時期が早すぎるのが理由だそうだ。)
まだNYの環境になれず、日常生活がなかなか思い通りに送れていなかった私は、ある日野菜の夢を見た。
野菜と言っても超巨大なNYの野菜の夢で、私はその野菜の前にふわふわと浮かんでいた。
僕の目の前では、野菜の生と死そして再生が同時に混在し、野菜の小さなエネルギーが爆発し、まるで宇宙の始まりのように何度も何度も破壊と再生を繰り返していた。
夢から覚めると、なぜかまた絵を描こうという前向きな気分になっていた。
私の絵は圧倒的に線で描かれたものが多い。
線と言えば、子供が最初に手にペンをとって描くのもの、日本の伝統的な絵画の手法、とっさにメモをとりたい時にカミとペンで描くもの、だったりする。
しかし今思うと、私の場合は線の中に構造体のようなものがあり、ただ線を描くというよりもまるで別の次元から向こう側にある対象をこちら側に掘り起こす行為に近いと思う。
これらは、彫刻的な感覚であろう。
15年間制作し続けその中で、絵画の言葉では伝えられない魅力について、私の考えや線で描くという表現方法は、結果的にはほとんど変わることはなかった。
今回はそんな線でできた新作を展示する、私の山梨では5年ぶりの個展だ。
今回の展示をアメリカと日本の友人たちに捧げる。

伊藤知宏さんは2018年9月から文化庁海外研修員として一年間ニューヨークに滞在しました。
この経験がどのように活かされるか、興味深く本展を拝見しました。
又、モチーフになっている野菜は約10年前から描き続けていますが、その変化にも注目しました。

キャンバスにアクリル絵具とペンキで描かれた、グレーを地にした10点の作品。
いずれもブロッコリーを黒い線で描写しています。
いつもよりは締まった展示空間と画面の密度。
字と図の関係にも無駄がなく、表現の強度が上がっています。
これは海外生活の収穫であり、モチーフに迫る姿勢も明らかに違っています。

野菜は食のベースになるものですが、現代人はその味には無頓着です。
それよりもカタチや色彩などの見てくれを重視して購入します。
それと反比例するようにグルメな生活に憧れ、美味と評される店に行列を作ることを厭わない。
どこかで倒錯した食生活を送っています。

伊藤さんの絵画から見えるのは、生きることとダイレクトに結びついた食物=野菜の姿です。
二次元の世界に置き換えられた、生のダイナミズムです。
そこには失われた真の生活の生き生きとした様相があって、見るものに力を与えます。
その力は、すなわち野菜の力であり、食べることで変換される生命力です。
モノトーンの幾分暗い画面から溢れるポジティブなメッセージ。
それは新しい伊藤さんの表現であり、新しい年にふさわしい展示です。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト1
プライスリスト2

2005年藍画廊個展
2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2008年藍画廊「ラストダンスは私に」
iGallery's eye vol.6伊藤知宏展 "Rakugaki"
2010年藍画廊個展
iGallery DC  伊藤知宏展
2015年iGallery DC個展

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伊藤知宏展
会期:2020年1月9日(木)〜1月26日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00


会場アクセスと展覧会スケジュール