若宮綾子展
「居間にて」
WAKAMIYA Ayako
若宮綾子展の展示風景です。
各方向からの展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側壁面方向です。
右側壁面、入口ドア方向です。
入口横壁面方向です。
展示室は4点の作品で構成されていますが、小展示室の3点、事務室壁面の1点も含めて、一つのインスタレーション作品と見ることもできます。
作品はすべて檜棒、シナベニヤ、インク、パステル、クレパスを使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。
下は小展示室の作品3点です。
又、事務室壁面の作品はこのページ一番上の画像です。
サイズ等は作品リストからご覧下さい。
〈作家コメント〉
近頃、ずっとこだわってやってきた二つの事が、ちょっとだけ重なってるなと感じる一瞬がある。
意識的に重ねようとした訳でもないし、共通点を意識した訳でもない。
でも,その一瞬こそが自分なりの答えが見つかる場所だったりするのかもしれない。
キッパリそう言い切ってみたいけど、まだ、そこまでじゃないみたい。
若宮さんの新作は前回同様、画廊空間全体を使った展示です。
作品リストによれば展示室は4つの作品で構成されていて、その一部が小展示室作品まで延び、事務室壁面の作品もそれに関連しているように見えます。
全体で一つの大きなインスタレーション作品と見ることもできます。前回は画廊の壁に沿うように展開されたインスタレーションでしたが、今回は中央にも展示があて、より空間に存在感があり、その空気に解放感のようなものを覚えます。
素材もほとんど同じで、細い檜棒にシナベニヤを貼り付け、インク、パステル、クレパスで着色(ドローイング)しています。
見事な造形で、しばしウットリと展示に見入り、それからいろいろな角度から眺め、繊細な細部にも目が留まります。この展覧会のサブタイトルは「居間にて」です。
これはシリーズになっていて、当初は住宅の居間がテーマになっていた記憶があります。
しかし前回の展示から様相が変化しているので、「居間にて」の意味について若宮さんに訊ねてみました。
すると、居間の意味合いが変わっていて、住宅から(いつの間にか住宅の居間のようになった)レッスンスタジオがモチーフになっていました。
それで、納得です。
なぜなら緑の細い着色木で空間に描かれたドローイングが、人体のポーズに見えて仕方なかったからです。
若宮さんはダンサーであり、パフォーマーであり、ストレッチのインストラクターでもある人です。
身体をテーマにした作品は以前から制作していて、人体には少なからぬこだわりを持っています。一つ一つの檜棒が繋がってフォルムを構成していますが、これは骨と関節に見えます。
一つ一つの骨が関節で繋がっていて、全体でみるとしなやかな人体のポーズになっています。
そのしなやかさは、着色やスクラッチなどが施された表面の複雑な美しさで、さらに増幅されています。
それはあたかも身体が思考しているようにも見えます。
西欧的な「考える人」ではなく、東洋的な「感じる人」に、わたしは思えます。
人間の内に籠もって真理を追求するのでは無く、五感、六感で外界と交わって、身体を世界と共振させる。
そんな知恵が、この大きなインスタレーションには込められているように思いました。ご高覧よろしくお願い致します。
2001年藍画廊個展
2002年藍画廊個展
2004年藍画廊個展
2005年藍画廊個展
2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2010年iGallery DC『DC1』
2010年藍画廊個展
2011年iGallery DC個展
2012年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2020年iGallery DC個展
2020年藍画廊個展
2022年藍画廊個展
会期
2023年10月23日(月)ー10月28日(土)
11:30ー19:00(最終日は18:00まで)
会場案内