若宮綾子展
『居間ーVIIー』
WAKAMIYA Ayako
若宮綾子展の展示風景です。
各壁面の展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の13点が展示室の展示で、その他小展示室に9点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品のタイトルはすべて「untitled」で、シナベニア、パステルを使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。
左壁面の作品の部分です。
サイズは435×9×10cmです。
正面壁面の作品の部分です。
サイズは515×20×27cmです。
右壁面の作品です。
サイズは13×13×6cmです。
入口横壁面の作品です。
サイズは22×23×12cmです。
床面の作品、8点です。
小展示室の作品4点です。〈作家コメント〉
なんでもない日々の為にあっちの不満を聞いて、こっちの望みに応え、そこの用事を済ます。
それは家人達がお互いに分かり合えて穏やかに過ごす為に。
何でもない日々を過ごす為に向こうとこっちを繋げ
その為ならちょっとだけ嘘をつく事もある。何でもなく過ごすって難しいけど、美しいと思う。
日常の何気ない風景。
それが若宮さんの作品のモチーフです。
道路に積まれた廃材、坂道に置かれた車止め。
家の中で再利用されたAmazonの段ボール箱や和菓子の紙箱。
そんな、誰も目に留めようとしないモノを再構築して、画廊で再構成する。
まず驚くのは展示の方法と作品の有り様。
画廊左側は壁面の下方に庇のように設置、正面も床に寝るように横一列の展示。
右側は壁面に1点と床に8点の集合展示、入口横も壁に1点。
いずれもシナベニヤをカッターでカットして彫り、パステルで着色した立体。
「奇を衒(てら)った」と受け取られかねない空間構成ですが、そうなっていないのが若宮さんの力量。
テーマから外れない構成力と技術力、単なるセンスのなせる技ではありません。
必然があってこの展示になった、という説得力のある見事な空間構成です。
モチーフ(Amazonの段ボール箱など)をデフォルメしたカタチの造形、質感と色合い。
これもオリジナリティがあって、美しい。
そしてモノが集合した作品の色の重なり合いもビューティフル。
彩度を抑えたハーフトーン主体の色調は、どこかモランディの静物画も彷彿させて、眼を楽しませます。
静かだけど、上品で華やかな作品です。
これは日常のリノベーションではなく、つまりアップデートではなく、日常の考察ですね。
作品の基本にあるのは、日常そのものを考えることです。
考えて、日常の成り立ちにちょっと変化を与える。
だから目指すのは生活の美化ではなく、生活に深く関わることです。
関わって、何気ない日常の時の流れに少しだけ彩りを与える。
そうすれば、日常が退屈ではなく、楽しいものになる。
唯それだけのことですが、それこそが、生きることに意味を見出すということだと思います。
ご高覧よろしくお願い致します。
2001年藍画廊個展
2002年藍画廊個展
2004年藍画廊個展
2005年藍画廊個展
2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2010年iGallery DC『DC1』
2010年藍画廊個展
2011年iGallery DC個展
2012年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展2018年4月2日(月)ー7日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内