小谷野夏木展
岐路 Branch Road
KOYANO Natsuki
小谷野夏木展の展示風景です。
各壁面の展示をご覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の32点で「小谷野夏木展 岐路 Branch Road」は構成されています。
すべての作品の素材は紙、鉛筆、水彩、サイズは334×242mmです。
作品の詳細をご覧下さい。
左壁面、左側の5点です。
左壁面、右側の5点です。
正面壁面、左側の4点です。
正面壁面、右側の3点です。
右壁面、左側の5点です。
右壁面、右側の5点です。
入口横壁面の5点です。
〈作家コメント〉
周囲の世界に目を凝らすと、そこには不思議な見えない規則性があって、それが日ごと組み直されているかのようにめまいを覚えることがあります。
その流れをすくい取ること。そしてここに小さな世界を再編すること。
本展は小谷野夏木さんのドローイング集の展示です。
いつもの小谷野さんは油絵が中心で、サブ的な展示でドローイングがありました。
しかしドローイングが主役の今回は予想以上に面白い。
油絵の(濃い)物語性も好きですが、こちらの図鑑的、客観的な視点、描画も良いですね!32点のドローイングを見ていると、浮かんできたのが「中世」という時代です。
近代以前で古代より後の時代区分です。
小谷野さんの作品はヨーロッパ的ですが、日本の中世にも当てはまります。
近代の科学の認識、人間中心の思想以前の、今から見ればイリュージョンが普通にあった世界です。
(その当時はイリュージョンでもなんでもなくて、真性な世界観でしたが。)つまりは迷信の世界ですが、迷信も時代を経て錬金術などで普遍性を手に入れてきます。
小谷野さん描くドローイングは、錬金術から科学(化学)に移行する直前までを丹念に描いています。
その世界観の精緻な観察力と豊穣な想像力は本当に面白いですね。
事物の唐突な出会いは、後のシュールレアリズムに受け継がれたような気もします。わたしはYouTubeで手品(奇術、イリュージョン)を見るのが好きです。
種明かしまで見てみると、人間心理の分析、綿密な仕込み、手技の技術鍛錬に感心します。
単なる視覚の欺きとは片付けられない魅力がそこにはあります。
もしかしたら、そこには近代人の中世へのノスタルジーがあるのでしょうか。
そんな奇想(?)も生まれてしまう、小谷野さんの印象に残るドローイングの展示です。
ご高覧よろしくお願い致します。2007年藍画廊個展
2010年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2020年藍画廊個展
2021年藍画廊個展
会期
2023年5月15日(月)ー5月20日(土)
11:30ー19:00(最終日18:00)
会場案内