藍 画 廊

福田正明展
考察 ーオタクについてー
FUKUDA Masaaki



福田正明展
の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の10点で福田正明展は構成されています。
作品はすべてパネルにアクリル絵具を使用しています。
タイトルもすべて「オタク」です。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端、中央、右端の作品です。
左はサイズ380×455mm、
中央は380×455mm、
右は606×727mmです。



正面壁面、左端、右端の作品です。
左は606×727mm、
右は606×727mmです。


右壁面、左端、左から2番目の作品です。
左は333×190mm、
右は333×190mmです。



右壁面、左から3番目、右端の作品です。
左は333×190mm、
右は333×190mmです。



入口横壁面の作品です。
199×333mmです。


<作家コメント>
コスプレイヤーについて、社会の価値観や個人の経験に流されずに客観的に考えてみる


本展のサブタイトルは「考察ーオタクについてー」です。
オタク事情に詳しい作者の福田さんによれば、現代のオタクを最も表すものはコスプレです。
そのコスプレをモチーフにした絵画を描き展示することで、福田さんはオタクを考察しています。

福田さんの展示歴を見てみると、最初の頃は市井の人がモチーフでした。
しばらくして、メイドやコスプレの女子が登場するようになり、世相をコスプレで探求する姿勢がハッキリしていきます。
福田さんしかできないテーマを探り当て、それを掘り下げて今回の展示です。
又、作品内容と空間の構成が回を重ねるごとに洗練され、スタイリッシュなオタクワールドが出現しようとしています。
この部分、個人的に期待大です。

さてオタクとは1980年代に命名された、コアなマンガ、アニメ愛好家のことです。
どこに生息していたかといえば、アパートや民家の片隅の部屋であり、集団としては年二回のコミケに出現します。
当初は暗く、ネガティブなイメージでしたが、21世紀に入る頃からジャンルも拡がり、カルチャーのメインストリームに進出して今やクールジャパンの代表格までになっています。
現代美術の分野でも、オタクに強くインスパイアされた村上隆の作品、及びそのフォロワーも数多く存在しています。

オタクを別の側面から見れば、抑圧された社会のマイノリティが、そのマイナスパワーをプラスに変換したカルチャーと形容できるかもしれません。
しかしそれは社会的な反抗であったり、建設的であったりするわけではありません。
例えば、同じように底辺から噴出したグラフィティ(ヒップホップ)の少なからずに批評性が含まれるのに対して、こちらにはそのようなものはありません。
しかし福田さんの描くコスプレに見られるように、コスプレには<性>が色濃く滲み出ています。
つまり、オタク(コスプレ)を<性>という視点から考察すれば、そこには人間の不可思議な存在の有り様が浮かび上がってくると思います。
それは特殊であっても、人間そのものの定義に関わる何かであることは間違いありません。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2019年藍画廊個展
2020年藍画廊個展
2021年藍画廊個展


会期


202
237日()ー14日(土)
11:30ー19:00(最終日18:00)

会場案内