福田正明
考察 ーコスプレイヤーについてー
FUKUDA Masaaki


福田正明展
の展示風景です。



各壁面の展示です。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の6点で福田正明展は興成されています。
作品はすべてパネルにアクリル絵具を使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「コスプレイヤー」でサイズ455×652mmです。



左壁面、中央、右端の作品です。
左右とも「コスプレイヤー」で652×455mm×2枚です。



正面壁面、左端、右端の作品です。
左右とも「コスプレイヤー」で910×606mm×2枚です。



右壁面、左端、中央の作品です。
左右ともに「コスプレイヤー」で652×455mm×2枚です。



右壁面、右端の作品です。
「コスプレイヤー」で455×652mmです。



入口横壁面の作品です。
「コスプレイヤー」で140×180mmです。

〈作家コメント〉
コスプレイヤーについて、社会の価値観や個人の経験に流されずに客観的に考えてみる。


本展の作者福田さんによれば、コスプレ、コスプレイヤーは趣味の範囲を超えて、一つの産業になっているそうです。
コミケ等では写真集も販売され、コスプレイヤーのユーチューバーもいれば、アイドル、芸能界へのステップアップも珍しくないそうです。
コスプレイヤーが職業として確立されていて、しかも企業に頼らず、個人がネットをベースに収益をあげているそうです。
そちら方面に疎いわたしとしてはビックリする話ばかりです。

コスプレのルーツは変身願望で、そのこと自体は珍しいことではありません。
しかしマンガ、アニメ同様、今は文化の重要なポジションを占め、社会的にも無視できない存在になっていることは格別です。
福田さんのテーマもそこにあり、美術を通じて考察を続けています。

これまでの福田さんの絵画は様式を用い、風景や文字をポートレイトと画面に同居させる手法でした。
今回はホワイト(1点だけグレイ)をバックに肖像だけを浮かび上がらせた形式になっています。
よりコスプレイヤーに迫った、ギアが一段上がった仕様に見えます。
個人的にはベターな絵画の変身と感じました。

美術で変身といえば、シンディ・シャーマンや森村泰昌が思い浮かびます。
福田さんの絵画は写真を基にしていますが、とても日本的な描写です。
西洋的な陰影に乏しい、フラットな光が特色といえます。
美術史で近いと思えるのは、江戸時代の役者絵(浮世絵)。
役者絵は歌舞伎のプロマイドですが、福田さんのはコスプレイヤーのそれ。
これはちょっと面白い展開です。
ここは写楽の大首絵を目標に、独自のポートレイト絵画を推し進めていただきたい思います。
次回も楽しみになる展示です。

ご高覧よろしくお願いします。

プライスリスト

2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2019年藍画廊個展

会期
2020年3月2
日(月)ー7日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)

会場案内