三輪美奈子展
-AKKA V'-
MIWA Minako
三輪美奈子展の展示風景です。
画廊入口から見た展示風景ですが、17点の立体作品から構成されています。
タイトルは「AKKA V’ tears」でミクストメディア(多種類の素材)です。
展示室の展示は以上の17点で、その他小展示室に3点、事務室壁面に1点のドローイングが展示されています。
1点の立体です。
成り立ちを簡単にご説明します。
まず発砲スチロールで形を作り、それに布を貼付けて形を整えます。
それを型取りします。
石膏とシリコンの2種類で型取りし、樹脂(FRP)で成形します。
それに二種類の和紙を貼付けて完成させます。
原型は1点で、そこから17点のヴァリエーションが制作されています。
以下に立体作品の展示の模様を掲載します。
小展示室のドローイング、「 AKKA V’ tears」(紙、パステル、クレパス)、サイズ2点共33.5(H)×25(W)cmです。
〈作家コメント〉
’11.3.11. ツナミ.フクシマ.バクハツ.メルトダウン.トウデン...
それまでの自分もあとかたもなく消失してしまいました。
その翌日からの展覧会作品「AKKA-V-」私の中では宙づりのままとり残されました。
あれから2度目の夏、フクシマはいまだ終わりのみえないままです。
’12.10.15.-10.27.藍画廊
作品「AKKA-V'-」
宙づり「AKKA-V-」の考察です。
初日18:00よりダンサー石井かほる・加藤みや子のパフォーマンスがあります。
ご高覧の程、宜しくお願い致します。
昨年の三輪さんの展覧会「AKKA-V-」は東日本大震災直後に開催されました。
その後遺症で、タイトルが「VI(6)」とならず「V' 」という宙づりになりました。
特に原発の事故、これに三輪さんは少なからぬショックを受けたようです。
AKKAとは安家と書く、岩手県にある地方の地名です。
安家は水に恵まれた土地で、三輪さんには縁の深い、心の落ち着く土地だそうです。
今回の立体作品、一つの原型から多様な形が生まれて行く動きがあります。
それはどこか生命と繋がっていているような気がします。
あの玉葱のような、卵のような形をした立体。
似ているようで、皆違う形をした立体。
それがなぜ生命を感じさせるのでしょうか。
わたしにもよくわかりませんが、画廊で展示を見ていると、そこに生命を見てしまう。
その微妙なカタチと色合いが、和紙の風合いが、生命(いのち)を感じます。
AKKAという土地にも、人と同じように生命があるのでしょうか。
人の生命が血液の循環で成り立っているように、土地の生命も自然(水)の循環から生まれているのかもしれません。
もしそうだとしたら、この生命の心地良さはAKKAという土地の心地良さです。
ご高覧よろしくお願い致します。
最後に初日に行われた、加藤みや子さんと石井かほるさんのパフォーマンスの画像を掲載します。
藍画廊2002年個展
藍画廊2003年個展
藍画廊2006年個展
藍画廊2009年個展
藍画廊2011年個展
会期
2012年10月15日(月)ー10月27日(土)
日曜休廊
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)