立体と異り、色彩豊かなドローイングです。
本展には、SPLIT MILK-Aphrodite series2-というサブタイトルが付けられています。
SPLIT MILKは分離されたミルクとでも訳したら良いのでしょうか。
Aphrodite はギリシャ神話のアフロディテで、ローマ神話だとヴィーナスになります。
美と愛の女神ですね。
FRP樹脂の立体の中は空っぽです。
空っぽですが、空気は入っています。
底は空いていて、密閉されてはいません。
底の縁には内側から貼られたような赤い紙がわずかに見えています。
立体の表面にはシワシワがあって、決して滑らかではありません。
長方形のカタチの方には赤い筋のようなものが描かれて(垂れて)います。
この立体は何を表しているのでしょうか。
人間?
そうかもしれませんが、それだけでは面白くないですね。
この作品はもっともっと奥が深い。
中に入っている空気と外の空気は同じです。
それを隔ているのはカタチではなくて殻かもしれません。
そう思うと、また違って見えますね。
画廊の中に殻が六つある。
カラフルなドローイングは、立体と無関係でいるようで表裏のような関係がありそうです。
どういう関係かと観ていると・・・・・。
ご高覧よろしくお願いいたします。
藍画廊2002年個展