藍 画 廊

三輪美奈子展
MIWA Minako



壁面別の展示風景をご覧下さい。



展示室A、入口から見た展示です。



展示室A、窓側から見た展示です。



展示室B、左壁面の展示です。



展示室B、右壁面の展示です。

以上の20点で三輪美奈子展は構成されています。
(展示室Bのコーナーにも1点の展示があります。)
作品の詳細をご覧下さい。

 


展示室A、壁面の作品です。
左からタイトル「庭-6 」(木製パネル、アクリル、絹糸)でサイズ333×242×20mm、「庭-4 」(綿キャンバス、アクリル、絹糸)で200×200×40mm、「庭-5 」(綿キャンバス、アクリル、絹糸)で200×200×40mm、「奥野ビル-1」(綿キャンバス、アクリル、絹糸)で227×158×20mm、「庭-3 」(綿キャンバス、アクリル樹脂、絹糸)で300×300×40mmです。



展示室A、台座と床置きの作品です。
左から「庭-A」(アルミニウム、銅)で400×400×1200mm、「庭-B」(アルミニウム線)で350×500×450mm、「庭-2」(綿キャンバス、アクリル樹脂、絹糸)で400×400×40mm、「庭-1」(綿キャンバス、アクリル樹脂、絹糸)で600×600×40mmです。



展示室B、左壁面の作品です。
左から「奥野ビル-2」(綿キャンバス、アクリル樹脂、絹糸)で100×100×40mm、「奥野ビル-3」(綿キャンバス、アクリル樹脂、絹糸)で100×100×40mm、「奥野ビル-4」(綿キャンバス、アクリル樹脂、絹糸)で100×100×40mmです。

 


展示室B、台座の作品です。
左から「庭-C」(アルミニウム線)で200×200×200mm、「庭-D」(アルミニウム線)で200×200×250mm、「庭-E」(アルミニウム線)で250×200×350mm、「庭-F」(アルミニウム線)で200×200×300mmです。

 


展示室B、右壁面とコーナーの作品です。
左から「奥野ビル-5」(綿キャンバス、アクリル、絹糸)で100×100×40mm、「奥野ビル-6」(綿キャンバス、アクリル、絹糸)で100×100×40mm、「奥野ビル-7」(綿キャンバス、アクリル、絹糸)で100×100×40mm、「 奥野ビル-g」(アルミニウム線)で200×200×200mmです。

 

<作家コメント>

岩手県岩泉安家で紡がれ染められた古い絹の糸。
この糸を手掛かりに平面・立体の作品を制作しています。
新しい藍画廊での初の展覧会です。


三輪美奈子さんの藍画廊の個展も2000年以降だけでも12回目になります。
その間の大きな変化は2016年のアルミ棒を叩いて曲げた作品の登場でした。
それまでは主に布などを使ったソフトな作品が多かったのですが、金属のアルミニウム棒が林立するクールな空間表現は衝撃でした。
モダンな表情でありながら、生命力の漲ったインスタレーションの作品です。
しかし改めて2000年からの個展を見てみると、そこには一貫性があることに気付きます。
それは植物の根のような、茎のようなものが絡まりながら伸びていくフォルムの造形です。
林立したアルミニウム棒は蚯蚓(みみず)がモチーフになっていますが、蚯蚓は植物を育てる土の養分と不可分の存在です。
今回の作品タイトルに「庭」が多いことも、植物、そしてそれを育てる土、太陽、水などが展示のテーマであることを表していると思います。

さて新しい藍画廊のスペースには二つの窓があります。
その窓から昼間は陽の光が入ってきます。
今回の美奈子さんの展示は、多分にその環境を意識しています。
タイトルにも「奥野ビル」と名付けられています。
窓の外の小さな出っ張りにはオリーブが植えられていて、それに呼応(?)するかのようにアルミニウムの線の絡まりや染色された絹糸のドローイングが展示されています。
まさに「庭」がそこに出現しています。
そしてその「庭」のルーツは美奈子さんが育った岩手と、インスピレーションを授かった岩泉安家です。

植物の根のような茎のような、あるいは蚯蚓のようなモノは何でしょうか。
それは生命の輝き、歓びのように、わたしには見えます。
自然の中で自然の一部として植物や生物が生きている様です。
アルミの線の絡まりは植物の根っ子が地中でネットワークを作っている様子を想像させます。
樹木の根や根菌の菌糸が無数に地中に伸びて、お互いに養分や水を遣り取りするネットワークです。
その共生、共助が生態系のベースであり、それが自然を駆動するエネルギーになっています。
そんな個人的感想を覚えながら、立体と平面を自在に配置した美奈子さんの新たな「庭」に佇んでいます。

ご高覧よろしくお願い致します。

作品リスト

藍画廊2002年個展
藍画廊2003年個展
藍画廊2006年個展
藍画廊2009年個展
藍画廊2011年個展
藍画廊2012年個展

藍画廊2014年個展
藍画廊2016年個展
藍画廊2018年個展
藍画廊2020年個展
藍画廊2022年個展

 

会期

2024年12月16
日(月)ー12月21日(土)
11:30ー19:00(最終日17:00まで)

会場案内