藍 画 廊


髙馬浩
KOMA Hiroshi

髙馬浩展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の7点が展示室の展示で、その他小展示室に1点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品は石灰石の立体1点を除き、すべてカンヴァスに油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「ほとり」でサイズS50(1167×1167mm)です。



左壁面、右端の作品です。
「海霧」でM8 (273×455mm)です。



正面壁面の作品です。
「揺籃」でS40 (1000×1000mm)です。



右壁面、左端の作品です。
「光源を遮るもの」でP25 (607×803mm)です。



右壁面、右端の作品です。
「森林雨」でF40 (803×1000mm)です。



右壁面、台座の作品です。
「ほんの小さな爆発」(石灰石)で88×70×45mmです。



入口横壁面の作品です。
「夜歩く」でP30 (634×912mm)です。

壁面のやや低い位置に展示された6点の絵画と1点の小さな立体。
それを一望できる位置に置かれた長椅子。
その椅子はゆっくりと作品を眺められる様、作家が自作したものです。
ですから椅子は作品ではなく、鑑賞に配慮した備品です。

今回の髙馬さん、制作の根本は前回と変わりありません。
細かいところまで神経の行き渡った画面ですが、ピリピリしたところはなく、与える印象は穏やか、静謐です。
少し話をお聞きしたら、意外な言葉が出てきました。
センチメンタル。
この言葉、現代美術ではあまり聞きません。
もし使われるとしたら、否定的な形容です。

センチメンタルとはちょっとしたことにも感じやすいさま、感傷的の意です。
過度に感情に訴える、お涙頂戴等々、ウェットな心情を表わすことが多く、「安手」のといった接頭が付くことも多々あります。
センチメンタル自体はニュートラルな言葉だと思います。
安手があれば、反対に質の高いセンチメンタルも存在するはずです。

髙馬さん曰く、センチメンタルが鑑賞の入口、コネクションになっている。
つまり、感情に訴える要素がそこにあるということです。
これは面白いと思います。
あえて危険な感覚を絵画に取り込んで、己の作品世界を構築する。
冒険的、チャレンジングな試みではないでしょうか。
髙馬さん自身は自然体で取り組んでいるのかもしれませんが、)

作品は藍画廊で発表当初と変わりなく、一つの安定した世界を創出しています。
それは常に運動があって、しかも均衡が取れている状態です。
簡易な言い方では、とても気持の良い世界です。
この気持ち良いは、感情を含むわけで、その意味では作品意図と全然矛盾していません。
むしろトータルな表現と言えます。

あの長椅子は、鑑賞者に気持ち良くなってもらうための装置です。
その気持ち良さは高級です。
飛び切りのセンチメンタルで、心と身体を空間に遊ばせて下さい。
疲れの芯が緩むはずです。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2000年藍画廊個展
2001年藍画廊個展
2002年藍画廊個展
2003年藍画廊個展
2005年藍画廊個展
2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2008年藍画廊個展
2009年藍画廊個展
2010年藍画廊個展
2011年iGallery DC個展
2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
「美」と「術」2003

 

会期

2016年7月10日(月)ー22日(土)
日曜・祝日休廊
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内