日比野絵美展の展示風景です。
各壁面の展示です。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の5点が展示室の展示で、その他小展示室に2点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品はすべて銅版画です。
作品の詳細です。
左壁面、左端の作品です。
タイトル「Ladder 」でサイズ900×870mmです。
左壁面、右端の作品です。
「Stripe2」で1100×980mmです。
正面壁面の作品です。
「Stripe1」で1120×1240mmです。
右壁面の作品です。
「wall 」でサイズ可変です。
入口横壁面の作品です。
「みずたま」で490×750mmです。〈作家コメント〉
見えるものや見えないものを追いながら描いています。
その集積が作品へと形を変えていきます。日比野さんの作品は銅版画ですが、カーボランダムという方法で制作しています。
簡単に説明しますと、まず銅版の上にボンドで描画して、その上に砂を撒きます。
するとボンドある部分に砂が着き、上からローラでインクをのせると砂にインクが付着します。
その版をプレス機で紙にプリントすると凸版の版画が完成します。
この技法でまず、一枚の銅版を作ります。
そして、その版に少しづつ変化を加えていって、その都度プリントしていきます。
プリントした複数の版画を繋ぎ合わせると、大きな一枚の版画が出来上がります。
つまり基になっているのは一枚の銅版で、その変化した集合体が作品になっています。
例えてみれば、全体を構成している小さな部分の版画は一日で、それがカレンダーのように、一週間、一ヶ月になったのが作品です。
日常というのは毎日が同じようで、実は微妙に異なっていって、それこそが人がいきている証(あかし)のようなものかもしれません。
日常をテーマにしているのは、いつもの日比野さんの作品ですが、今回はスケールがあります。
クールで洗練されていた作品、展示に広がりが出て、作品そのもののスケールが大きくなりました。
インスタレーションを意識した展示構成は変わりませんが、それがより無理のない、自然な佇まいになっています。
図形はグリッド、ストライプ、サークルといつも通りですが、絵のニュアンスが増していて、表現に説得力があります。
カーボランダムは版がすぐに崩れてしまうので、複数プリントすることが難しい技法です。
大概は一枚しか刷れない=モノタイプの版画です。
これは繰り返される日常の一日が、実はかけがえのない一日であることを意味しているのかもしれません。
同じように見えて、しかしそれは決してコピーではない、オリジナルな一日。
版画の複数性を逆手に取った、シンプルで奥深い作品です。ご高覧よろしくお願い致します。
2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2018年藍画廊個展
2018年iGallery DC二人展
2019年藍画廊個展会期
2020年6月1日(月)ー7日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
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