藍 画 廊


日比野絵美
Secret place
HIBINO Emi

日比野絵美展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の64点が展示室の展示で、その他小展示室に2点の展示があります。
作品はすべて銅版画・カーボランダム・ドライポイントです。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「last 1」でサイズ23.0×23.0cmです。



左壁面、左から2番目、3番目、4番目の作品です。
「last 2」〜「last4」で22.0×22.0cmです。



左壁面、左から5番目から右端までの作品です。
「hishigata 1」〜「hishigata 15」で26.7×18.5cmです。



正面壁面、左端から右端までの作品です。
「Secret place 1」〜「Secret place 5」で25.0×23.0cmです。



正面壁面、左端の作品です。



右壁面、左端の連作です。
「butsubutsu 1」〜「butsubutsu 15」で25.0cm×22.0cmです。



右壁面、左から2番目の連作です。
「hekomi 1」〜hekomi 3」で26.7×17.8cmと26.7×12.0cmです。



右壁面、左から3番目の連作です。
「shikaku 1」〜「shikaku 4」で18.0×18.0cmです。



右壁面、右端の連作です。
「nyoronyoro 1」〜「nyoronyoro 2」で23.0×23.0cmです。



入口横壁面の連作です。
「maru 1」〜「maru 16」で25.0×23.0cmです。

〈作家コメント〉

今年に入り小さな銅版プレス機を手に入れました。
自室で小さな版と向き合っていると自分の意識と作品の境界が曖昧になり
描きたくても描けなかったものや
いつもは無意識に隠そうとしているものが作品に入り込んできました。
普段、作品とはあえて一定の距離を置いて制作していますが
今回はそうはいかず
とてもプライベートな空間ができました。


版画は初期の印刷技術から生れたものです。
つまり元々はメディアであったものです。
そこから独自の表現形式に進化して行きましたが、版画の版に注目した作家も多くいます。
つまりは版=型で、繰り返し同じものが出来ることを利用した方法です。
パターンを作ることとも言えます。

日比野さんはパターンに注目した作品を作り続けてきました。
ただしその切り口は多様で、一つの版を使い回した作品から手業でパターンを作るものまで多岐に渡ります。
そのすべてがモノトーンで、ほとんど黒と白の世界で展開しています。
手法も銅版画をメインで、サブでドローイング。
通常だとマンネリになりやすいスタイルですが、驚くほどに多彩で、毎回目を見張る展示になっています。
器用というより、底の深い作家の証左です。

パターンの基になっているのは、日々の生活です。
あまり代わり映えしない日常の微妙な違い、変化を紙に刻印しています。
言い方を変えれば、日常の足跡(パターン)を版におこして、それを又パターンにしています。
そのプロセスで現れる日々の息遣いや生活感を巧みに浮き上がらせています。
モノスタイル、パターンなのに、どこか生き生きとしているのです。

もう一つ、特筆すべきはその展示です。
額を排し、紙と黒のインクで簡潔に表現した空間。
ともすれば小空間に陥りやすい版画を、大きな空間に投げ出しています。
空間の処理も見事で、単なるデザインセンスとは大きく異なります。

今回の作品、コメントにもあるようにとてもプライベートです。
プレス機の導入が生活のサイクルを変え、それが作品に表れているようです。
より肉声に近くなった、黒と白の世界。
豊穣かつストイックな、日比野さんの足跡です。

ご高覧よろしくお願い致します。


プライスリスト

2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展


会期

2017年5月22日(月)ー27日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内