菊池まり子展
KIKUCHI Mariko
菊池まり子展の展示風景です。
各壁面の展示です。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
正面の壁面です。
右側の壁面です。
入口横の壁面です。
以上の12点が展示室の展示で、その他小展示室に2点の展示があります。
展示室の作品はすべてキャンバスに油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。
左壁面、左端、中央の作品です。
左はタイトル「彼岸のマリア」でサイズ273×220mm、
右は「I surrender」で1620×1303mmです。
左壁面、右端の作品です。
「MARIA」で1620×1303mmです。
正面壁面の作品です。
「神無き月、12番目の夜」で1620×1303mmです。
右側壁面、左端、右端の作品です。
左は「甘草の遺言」で1620×1120mm、
右は「汽水域のマルス」で1455×1120mmです。
入口横壁面、左端、左から2番目の作品です。
左は「フルカウント・ブルー」で333×242mm、
右は「Golden gate」で273×220mmです。
入口横壁面、左から3番目、4番目、5番目、右端の作品です。
左から、
「7日目のカイン」で227×158mm、
「夜ふかしにつける薬」で227×158mm、
「命門」で227×158mm、
「Serafine」で273×220mmです。〈作家コメント〉
絵描きの彼岸。
何も描くことのできない彼岸から戻ってくる度、油絵の具を使い続ける必然性を自らに問う。
繰り返す自問自答の果てに現れる画面には、できれば悲しむ魂と共にあって欲しいと願っている。何のために絵を描くのか、作品を作るのか。
これは作家が何度も立ち止まって自身に尋ねる問いです。
菊池さんがこの問いに迷っていた頃、住まいのある関東を台風19号が襲いました。
報道でご存知の通り、多くの地域が水害で大きな被害が出ました。
菊池さんの居住地の少なからずが水没して、その様相に大きなショックを受けたそうです。
平成の阪神と東日本の震災以来、日本が古くからの多災害の地である事実を改めて知ることとなりました。
近年の天候異変による災害も、それが日本のどこで起きてもおかしくないことは今や常識です。
(と書いていたら、群馬を中心に震度4の地震が起きました。)
災害のもたらす日常の破壊、生活の存在基盤の消滅は住民に衝撃を与えます。
それは物質面は当然として、精神により大きなダメージを与えます。
今まで気付かなかった生活のコアな部分の存在とその崩壊に動揺するからです。
菊池さんはその時、画家であることで事態に対処するしかないと思い至ったそうです。
とにかく、描く。
自身の内面をキャンバスに油絵の具で現す。
そのプロセスと結果が今回の展示です。
描き始めから徐々に荒々しくなっていく画面は、作者の内面そのものです。
もともと菊池さんは表現主義的な心象、あるいは精神世界の有り様がテーマでした。
ですから大きな変化というわけではありませんが、画面は確実に変容しています。
日常の一変と、それによる衝撃。
受け止めきれない自分と、なんとかしたい自分。
その葛藤が絵に現れているように感じます。
この作品が分岐点となって、作者は再び画面との対話を続けるでしょう。
ご高覧よろしくお願いいたします。
2012年藍画廊個展
2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2017年藍画廊個展
2018年藍画廊個展会期
2019年12月2日(月)ー7日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)
会場案内