長坂真帆展
NAGASAKA Maho
長坂真帆展の展示風景です。
画廊入口から見て、左側の壁面です。
二点共、作品サイズ97.0(H)×145.5(W)(P80)です。
正面の壁面です。
作品サイズ130.3×162.0(F100)です。
右側の壁面です。
二点共、作品サイズ97.0(H)×145.5(W)(P80)です。
入口横の壁面です。
左から、作品サイズ24.2×33.3(F4)、22.0×27.3(F3)、22.0×27.3(F3)です。
以上の8点が展示室の展示で、その他小展示室に4点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品はすべてキャンバスにアクリル絵具を使用しています。
左壁面の左側の作品です。
テーマになっているのは水で、具体的には、湖で撮影した写真を基にアクリル絵具で自由にキャンバスに描いています。
部分のクローズアップをご覧下さい。
薄い単色のアクリル絵具が刷毛によって何層にも重なっています。
その透明感のある画面の美しさには目を見張ります。
左壁面の右側の作品です。
描画の基になっているのは湖ですが、それはあくまでも描くきっかけに過ぎません。
湖の写真は、長坂さん流に水を表現するためのスタート地点であって、絵は次々と姿を変えていきます。
正面壁面の作品です。
長坂さんの絵画は具象から出発していますが、到達点は具象と抽象の中間です。
その中間の何ともいえない顕われ方が、絵画の奥深さを実感させます。
右壁面の左側の作品です。
水の多彩な表情は、画面を直接パレットとして使用する技法が生んでいます。
(パレットを使用せず、絵具を直接画面に置いて、多種の刷毛で描いています。)
右壁面の右側の作品です。
水。
水には色はありません。
しかしわたしたちは水色を水の色として認識しています。
長坂さんの描く水の色。
そのヴァリエーションの豊かさと、色の純度の高さには驚きます。
それはまさに水の色であって、それ以外の何者でもありません。
絵画という形式でしか表現できない、水の色になっています。
考えてみれば、水は具象であって、しかも抽象でもあるような存在です。
器によって姿を変え、光によって色相や彩度を変える。
長坂さんの方法論と同じです。
その類似性が、長坂さん独自の絵画となって開花しています。
水。
水には色があります。
無限の色があります。
長坂さんの水色(絵画)は、そのような無限の色を含んだ、水色(絵画)です。
水は人にとって、欠かせないものです。
その一方で、水は想像を絶する脅威として人を襲います。
津波の悲劇です。
しかし、自然とはそういったものであり、人に優しく、人に厳しいものです。
それらを全部受け入れることを、今回の震災で人は学びました。
そういった要素も今回の展示には含まれています。
ご高覧よろしくお願い致します。
会期
2011年12月5日(月)ー12月10日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)