藍 画 廊

宗岡さと子展
minamo-uzu-
MUNEOKA Satoko


宗岡さと子展の展示風景です。



各壁面の展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の7点が展示室の展示で、その他小展示室に6点の展示があります。
壁面室の作品はすべてボードに油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「minamo-uzu- No.1 」でサイズ900×1800mmです。



左壁面、右端の作品です。
タイトル「minamo-uzu- No.2 」でサイズ900×1800mmです。



正面壁面、左端の作品です。
タイトル「minamo-uzu- No.3 」でサイズ900×1800mmです。



正面壁面、右端の作品です。
タイトル「minamo-uzu- No.4 」でサイズ900×1800mmです。



右側壁面、左端の作品です。
タイトル「minamo-uzu- No.5 」でサイズ900×1800mmです。



右壁面、右端の作品です。
タイトル「minamo-uzu- No.6 」でサイズ900×1800mmです。



入口横壁面の作品です。
タイトル「minamo-uzu- No.7 」でサイズ900×1800mmです。


〈作家コメント〉

minamo-uzu-

水の持つさまざまな形
注がれた器に沿って生まれる形
雨後の路面の僅かな凹みに溜まり生まれる形
冷たい窓に結露して落ちた雫の線が生み出す形
明け方地面から小さな粒子になり宙にまい、白い煙が生み出す形
高い山から海に向かって繋がって注がれる無数の筋が生み出す形


そして水の流れのエネルギーがぶつかってうまれる「渦」
その生み出す形は水面から円錐状に地球の中心に向かってぽっかりと穴を開けています。
人も水も時間の流れの中に一瞬でも同じ状態であることはありません。
そんなうつろう様を皆様と共有できましたら幸いです。

2021.6     宗岡 さと子


水は不思議な物質です。
無色で、無臭で、形も変幻自在で、捉えどころがありません。
植物や生物、そして人間の生存にも欠かせないものです。
その反面、荒れ狂う水は一瞬で多くの命を奪います。
人の歴史とは、そんな水の両面性との歴史かもしれません。

谷崎潤一郎に『西湖の月』という掌編があります。
中国の南方にある、西湖に小舟を浮かべて月を眺める話です。
凪の湖面は鏡のようで、水に触れれば絹のようなねっとりとした手触りで、その心地良さに驚きます。
夢のような水面と夜空と湖面に映る月の美しさを、谷崎の筆で思う存分描いていますが、結末には死が浮かんできます。
つまりそこでは水と死の親和性がテーマになっています。

谷崎が静の水なら、宗岡さんは動の水です。
今回は渦。
二つの流れが出会って渦が生まれるダイナミックな様相を、多彩な筆致で絵巻物のように連続で展示しています。
一気呵成な描写は渦そのもので、飲み込まれるような勢いを感じます。

異なる二つの流れが出会って、大きな渦(ムーブメント)を起こす。
これは文化一般にいえる現象です。
港町に異国の歌が流れて、土着と混じり合って渦を起こすのがポピューラー音楽(歌謡曲)の常道。
かのビートルズが港町リバプールで生まれたのも納得で、その渦は世界中を巻き込みましたね。
西洋絵画の歴史も、異文化との出会い=渦によって永らえてきました。
だから、宗岡さんの絵も美術の歴史の渦から生まれた「渦」ではないかと思った次第です。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2011年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2016年藍画廊個展
2018年藍画廊個展

 

会期

2021年6月21
日(月)ー26日(土)
11:30ー19:00(最終日18:00)

会場案内