藍 画 廊


李染はむ展
ISEN Hamu

李染はむ展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の6点で李染はむ展は構成されています。
入口横壁面の作品を除き、素材はPanel clay, Oil paint, Watercolorを使用しています。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「GWS(No.2)」でサイズ1460×1140mmです。



左壁面、右端の作品です。
「GWS(No.2)」でサイズ1460×1140mmです。



正面壁面の作品です。
「GWS(No.2)」でサイズ1140×2100mmです。



右壁面、左端の作品です。
「GWS(No.2)」でサイズ1460×1140mmです。



右壁面、右端の作品です。
「GWS(No.2)」でサイズ1460×1140mmです。



入口横壁面の作品です。
「Geograph Work Sheets(No.1)」(Panel clay, Acrylic paint, Watercolor)で950×500mmです。

〈作家コメント〉

絵具と造作用粘土を捏ねたものを画面に擦り付け、次にその表面を削り出す。
どのように動けば下の層がどうなるか、認識・判断・動作の循環に裂け目が生じる。
その裂け目が新しい感覚と反射神経を擽る。

本展の作家名である李染はむは本名ではありません。
一見韓国人のような名前ですが、れっきとした日本人です。
この名前、逆に読むと「むはんせい(無反省)」になります。
だから反省しないことをモットーにしているかと思っていましたが、どうやら逆らしい。
無反省とは反対に、反省しながら美術に道を歩むという意味のようです。

さてその反省ですが、具体的には過去の美術の流れをベースに今日的な表現に昇華することです。
つまり反省は、(広い意味で)振り返って考えることです。
ではどこを振り返ると言えば、今回は抽象表現主義です。
(因みに前回はポップアート。)

抽象表現主義とは1940年代後半から50年代にかけてアメリカ、特にニューヨークを中心に隆盛した芸術様式です。
李染さんはジャクソン・ポロックなどの抽象表現主義の作家を参照に制作を開始しました。
手法的にはアクション・ペインティングも視野に入れています。
李染さんの作画方法はー絵具と粘土を混ぜ、描画して、それを削るーの反復です。
これはアクションが生み出す不確実な展開を取り込んだ絵画と言えます。

この方法は今回が初めてではなく、2012年頃から試みているそうです。
前回のポートレイト中心の絵画から見れば戸惑いを覚えますが、反省の中身が美術の歴史にあるとしたら、一貫しています。
歴史を省みて、今の表現を模索しているわけですから。

参照した作家の中で、ポロックの絵画は(自説にすぎないのですが)生の絵画です。
生の動態を絵画という形式で、ライブに表現したものだと思っています。
李染さんの絵画も然りで、生をテーマにしていると思います。
そして、絵画には時間も込められています。
描く、削る、描く、削る、そして画面を切断して貼り合わせる。
その時間も、生の時間として刻み込まれています。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2013年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展


会期

2017年6月5日(月)ー10日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


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