藍 画 廊


吉野涼子
YOSHINO Ryoko


吉野涼子展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の21点が展示室の展示で、その他小展示室に2点の展示があります。
作品はドローイング以外はキャンバスに油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、 左端の作品です。
タイトル「ネコと赤いワンピース」でサイズ1455×1120mm(F80)です。



左壁面、左から2番目の作品です。
「le chat blanc」で727×910mm(F30)です。



左壁面、左から3番目と4番目です。
左は「とまり木」で530×455mm(F10)です。
右は「マドンナ」で530×455mm(F10)です。



正面壁面、左端の作品です。
「佇まい」で1620×1300mm(F100)です。



正面壁面、右端の作品です。
「untitld」で727×606mm(F20)です。



右側壁面、右端の作品群です。
上段左端は「ピンクの花」で410×318mm(F6)です。
左から2番目は「お粧し」で410×318mm(F6)です。
左から3番目は「untitld」で410×318mm(F6)です。
右端は「ennui」で318×410mm(F6)です。
下段左端は「かお馴染み」で242×333mm(F4です。
左から2番目は「祈り」で530×455mm(F10)です。
左から3番目は「水玉もよう」で273×220mm(F3)です。
右端は「星空」で333×242mm(F4)です。



右壁面、中央と右端の作品です。
左は「見返り美人」で727×91mm0(F30)です。
右は「樹」で606×500mm(F12)です。



入口横壁面のドローイン5点です。

吉野さんの絵画はシンプルかつナイーブで、プリミティブです。
背景はほぼ色面一色で、その中に人物、動物、植物などが配されています。
構図も衒(てら)いがなく、すんなりと眼に入ってきます。
とはいえ、そこに技がないかといえば、存分にあります。
相当に巧い絵です。

世の中にはネコやクマのイラストが溢れています。
吉野さんの絵画とそれらを決定的に分けているのは、技量と画面の深度です。
この絵は想像の他に深い絵です。

「カワイイ」はここ数十年に渡って流行り続けた言葉です。
なぜ流行ったかといえば、人々が「カワイイ」を欲したからです。
それは大人になること拒否した時代から始まった現象のように思えます。
カワイイものやカワイイことがらに囲まれて、成長することから逃避する。
多分、それが「カワイイ」の蔓延の因ではないでしょうか。

吉野さんの絵画は「カワイイ」のですが、隠し味にメランコリーがあります。
メランコリー、つまり憂鬱ですね。
その憂鬱は現代人の孤独をどこか映している。
物質が満ちた後の、淋しさです。
だから飛び抜けて「カワイイ」のに、ちょっと暗い。

その暗さが前面に出てきたのが、正面壁面の「佇まい」です。
この絵も実にシンプルかつナイーブで、プリミティブです。
だけど複雑な絵です。
この相反する要素が画面の中で一つに溶けて、少女のポートレイトを形成している。
奈良美智とは違う、怖さのある少女像の傑作だと思います。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト1
プライスリスト2

2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2014年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展

会期

2017年1月30日(月)ー2月4日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内