藍 画 廊



村井一貴展
MURAI Kazuki

村井一貴展の展示風景です。
画廊入口から見た正面壁面方向の展示です。



正面壁面から見た入口方向の展示です。



以上の8点が展示室の展示で、その他小展示室に8点の展示があります。
作品を1点ずつご覧下さい。



画廊中央に設置された作品の部分です。
タイトル「雷」(ミクストメディア)でサイズ253(H)×442(W)×270(D)cmです。
雷を立体化した作品で、マテリアルは主に木で、細かい部分は針金を使用しています。



正面壁面に展示された平面作品です。
3点組で「雷平面8」(合板・紙・アクリル・ラッカー・ウレタン)で182×240cmです。



入口横壁面の前に設置された作品です。
「雷箱5」(ミクストメディア)で63×68×59cmです。
箱の内部を覗いてみましょう。



雷が立体となって収められています。



右壁面に展示された作品です。
「雷箱4」(ミクストメディア)で93×43×33.5cmです。



左壁面に展示された平面作品です。
「雷平面4」( MDF・紙・アクリル・ラッカー・ウレタン)で23.5×29.5cmです。



入口横壁面に展示された作品です。
左は「雷平面6」( MDF・紙・アクリル・ラッカー・ウレタン)で29.5×36cmです。
中央は「雷平面7」( MDF・紙・アクリル・ラッカー・ウレタン)で59.5×20cmです。
右は「雷平面5」( MDF・紙・アクリル・ラッカー・ウレタン)で30.5×30cmです。


〈作家コメント〉

雷は、昔から怖れられるものとして信仰の対象になってきた。雷様である。雷(かみ
なり)という語源も、神がならすもの(神鳴り)からきている。
 科学的に言えば、雷は、雲の中あるいは雲と大地の間で起こる放電現象であり、電
荷の中和現象である。そのときの雷雲の電圧は数億V、1000分の1秒という一瞬の間に、
数万Aの電流が流れる。その作用により、大気の局所的な温度は、2~3万℃にも達する
(これは、太陽の表面温度の3~5倍に相当する)ため、周囲の空気が急激に膨張し衝
撃波が発生する。お馴染みの「ゴロゴロドーン!」である。
 造形的に雷を捉えようとしたとき、物質的な強い存在感ではなく、一瞬の儚さの中
に究極の緊張感を持つものとして、たまらなく魅了される。


画廊中央に設置された大きな雷の立体。
そしてその奥に展示された平面の雷図。
画廊空間の大部を使ったインスタレーションです。

雷は信仰の対象ですが、恐れられたのはその途方もないエネルギーです。
(あるいは、農業において雷雨がもたらす恵みです。)
エネルギーとは万物の源となるものです。
しかしエネルギーそのものを捉えることはできません。
雷も一瞬の閃光と雷鳴で、その莫大なエネルギーは瞬間に消失してしまいます。
現代美術で雷に着目したのはウォルター・デ・マリアで、ランド・アートの「ライトニング・フィールド」が有名です。
これはニューメキシコの砂漠に400本のステンレスポールを立て、観覧者が落雷の閃光と轟音を体験することができるものです。

村井さんの作品を見ていると、俵屋宗達や尾形光琳の「風神雷神図」を思い出します。
そう、作品の背後に日本の神々が見えるからです。
作品に神々のエネルギーの力強さと深遠さが、ダイナミックにかつ繊細に表現されています。
立体には立体の特質が、平面には平面の特質が表れ、画廊の空間で融合しています。
桐の箱に閉じ込められた(?)雷も面白いですね。
これからの季節、雷が身近になります。
自然の持つエネルギーとわたし達の関係を考えるには、良い機会かもしれません。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2006年藍画廊個展
2007年藍画廊個展

2009年藍画廊個展

会期

2015年5月25日(月)ー5月30日(土)

11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


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