太田和寿展
OHTA Kazu
太田和寿展の展示風景です。
展示室A、(入口から見て)左壁面、右壁面の展示です。
展示室B、左壁面、右壁面の展示です。
以上の4点の作品で太田和寿展は構成されています。
作品はすべてキャンバスに油彩で、サイズも162×112cmです。
作品の詳細をご覧下さい。
展示室A、左壁面の作品です。
タイトル「“route-3” (ドローイング♯2の構図による)」(2024年)です。
展示室A、右壁面の作品です。
「“route-2” (ドローイング♯2の構図による)」(2023年)です。
展示室B、左壁面の作品です。
「“route-1” (ドローイング♯2の構図による)」(2021年)です。
展示室B、右壁面の作品です。
「“route”」(2006年)です。
太田さんは2006年に“route”(本展のB室右壁面に展示)という絵画作品を制作しています。
その“route”の中央には、左から右へ斜めの線が描かれています。
人は横に引かれた線を見た時、無意識に高い方から低い方へ流れていると感じます。
そのような習性が人間の眼にはあるそうです。
しかし、線に影響を与える画面の中のカタチと色を工夫することによって、その線は低い方から高い方に進んでいるように見せることが可能なのだそうです。
その仕組み(システム)の解明と、それを利用した新たな絵画への道程が太田さんのこれまでの仕事です。
“Route”の線が生んだ18年に渡る試行と画業です。この仕事が面白いのは、制作意図=概念の進行によって絵が変化していくことです。
つまり線に影響を与える画面の中のカタチと色を分析して、それに変化を加えることによって絵画そのものの<秘密>に近づいていくのです。
絵画がカタチと色で成り立つ二次元の表現であることは常識ですが、それを実証で解明しながら、同時にその絵画自体が成っていく面白さです。
多分にその面白さに惹かれて、太田さんは長い年月をかけて“route”(道筋)を追っていると想像します。
その成果は、個々の作品を純粋に造形として見た時、新鮮な絵画世界がそこに表れていることです。
展示室を囲むように展示された“route”の変奏=Variationsがとても心地良く、シンプルな描画が軽やかな音楽を奏でているようで精神の高揚を覚えます。
ご高覧よろしくお願い致します。
2019年藍画廊個展
2021年藍画廊個展
2023年藍画廊個展会期
2024年10月28日(月)ー11月2日(土)
11:30ー19:00(最終日は17:00迄)
会場案内