藍 画 廊



北村康世展
KITAMURA Yasuyo


北村康世展の展示風景です。
展示はインスタレーション一点です。
画廊入口から見て、正面と右側の壁面方向です。



左側の壁面方向です。



使用している素材は、アルミダクトと電材です。
展示作品のおおよそのサイズは、1640(H)×4750(W)×2800(D)mmです。

北村さんは前々回から、建築資材であるアルミダクトをメインにしたインスタレーションを展開しています。
今回は集積されたアルミダクトの四方八方に、電材が絡まっています。
電材とは、電源タップ、コンセント、電源ブレーカー、電気メーター、それにケーブルなどです。



電材は、家庭用、工業用取り混ぜて、各種があります。
上の画像では、家庭用の電源タップとケーブルが集中的に絡んでいます。



こちらは大小の電源ブレーカーが目立ちます。


のた打っているような大量のアルミダクトとそれに絡みつく電材。
迫力のある展示ですが、よ〜く見ていると、そこには統一感があります。
一つの生命体が内包する、小宇宙の統一感です。
電材の一つ一つを流れるであろう電気は、血管や神経を連想させます。

前回までインスタレーションに比べると、荒々しいダイナミズムに溢れています。
岡本太郎の爆発にも似て、原始的(原子的)エネルギーの放出を感じさせます。
北村さんの面白いところは、ベース素材として(ありがちな)布や紙を使用せず、無機質な金属を用いていることです。
それも、軽金属であるアルミを使っていることです。
(アルミダクトは普通のハサミでカットして、展示に適する長さや形状に加工しています。)

チューブとエレクトリックワイヤーが一体となったインスタレーション。
ジャンクのようでいて、そこには生命を感じさせる何かがある。
哀しみと喜びに同時に襲われたような、不思議な感覚。
映画「エイリアンIII」のエイリアンのような、母性と恐怖。
この展開の次は、どうなるのでしょうか。



ご高覧よろしくお願いいたします。

2002年藍画廊個展
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2005年藍画廊個展


会期

2006年8月28日(月)-9月2日(土)


11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内