北村康世展の会場風景。 布によるインスタレーションです。 幅182cmの布の帯が画廊の壁面を一周しています。 素材は化繊のポリエステル。 ポリエステルのオーガンジーも使用しています。

異なる位置からの展示風景です。 グルリと画廊の壁を布の帯が隙間なく覆っているのがお分かりと思います。 使っている布の基本色は、黄、橙、赤、金で蛍光色も混じっています。 太陽を連想させる色合いですね。 近づいて布を見ると何層にも重なっていて、輪で切り抜かれていたり、矩形の小片があちこちに貼り付けられたりしています。

下は作品のクローズアップです。
輪の無限の連鎖が中心になっています。
写真では分かり難いのですが、切り抜きや布の造作は意図的にラフな仕上げになっています。

この輪（つながり）は、人間の体内をイメージしたものだそうです。
人間の体内は小宇宙です。
大宇宙が不思議なように、小宇宙も不思議で溢れています。

体内の一つ一つのピースは連結して休みなく運動し、その気の遠くなるような複雑さにも関わらずそこには安定があります。
安定は、言葉を換えるとエネルギーの状態です。
輪（つながり）とは、ポジティヴなエネルギーの有り様のことではないでしょうか。
北村さんの作品を観ながらそんなことを感じました。
（道路側ウィンドウにも小品三点が展示されています。）

ご高覧よろしくお願いいたします。

2002年5月20日（月）-25日（土）


11：30am-7：00pm（最終日6：00pm）

会場案内

北村康世展はKEY GALLERYで同時開催されています。
こちらはプラスチックのインスタレーションです。

「花爛漫（はならんまん）北村康世展」　2002年5月20日（月）〜25日（土）
12：00am-19:30pm　（最終日5：00pm） 日曜休廊
KEY GALLERY
東京都中央区銀座7-11-10 ニュー銀座ビルB1F
TEL/FAX 03-3571-3633

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