内田かんぬ展の展示風景です。
上の左は、画廊入口から見て正面と右側の壁面です。 上の右は、右側の壁面です。 下の左は、左側の壁面です。 内田かんぬ展は以上の五点の展示となっています。 作品の詳細は、各作品ごとにご紹介いたします。 |
それでは、左側の壁面から順に作品をご紹介させていただきます。
入口横左の壁面の小品です。 タイトル「クリーム(小)」で、サイズは25×25×3.5cm。 使用画材は全作品共、ベニヤパネル・綿布にジェッソ・ジェルメディウム・アクリルガッシュです。 小さなクリームのケースと、それを開けようとしている手の描写です。 |
次は左側壁面の作品です。
「マグカップ」で、120×120×3.5cmです。
鮮やで美しいグリーンを背景にした、お茶を飲んでいる人のクローズアップです。
人の手と鼻が画面に入っています。
正面壁面の左側の作品です。
「クリーム」で、80×80×3.5cm。
これもクリームのケースと、それを開けようとしている手の描写です。
上の小品は携帯用ケースですが、こちらは親器(?)のクリームケース。
ケースのクレジットを読むと、(メンソレータムで有名な)近江兄弟商会の製品ですね。
主に手や肘などに塗るクリームだそうです。
正面壁面の右側の作品です。 「こまかいの」で、50×50×3.5cm。 手が触れているモノは、何だと思いますか? 「こまかいもの」ですね。 そうです、小銭の五円玉と一円玉です。 財布の中のジャマモノというか、支払いの時にこれがキレイに無くなると気持ち良いですね〜。 (でも、一円玉が落ちていても誰も拾わないのは、それはそれで、困ったものです。) |
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最後は右壁面の大作です。
「ビューラー」で、162×162×3.5(S100)cmです。
「ビューラー」はまつ毛をカールさせる金属製の道具です。
妙に存在感のある道具ですが、それを指で使っているところです。
作品が正方形のパネルに描かれているのは、いつもの内田さんのやり方です。
日常のクローズアップの手法も同じです。
今回の展示で目に付くのは、手や指などの人の部分が画面に入っていることです。
今までは風景や事物だけでしたが、今度はそれと関係する人の部位が描き込まれています。
大きな変化です。
内田さんが描く現実の中に、内田さん自身の一部も登場し始めました。
これは作品の持つ批評性にも影響を与えています。
リアルの質が、一層深まったのではないでしょうか。
それとより鮮やかになった背景色。
これもリアルの質と関係がありそうです。
ご高覧よろしくお願いいたします。
前回藍画廊個展
大胆不敵展(内田かんぬ/佐藤梨香/綿引展子)
EXTRA CUT
入口横右の小品「クリーム(小)」と同じものを、画廊に居合わせた作家の高野麻紀さんが偶然持っていました。
それで高野さんにお願いして、作品の横にそのクリームケースを手を伸ばして持ってもらいました。
同じです。
このクリームはポピュラーな商品なんですね。