iGallery DC

葛生裕子展
KUZUU Yuko




葛生裕子展の展示風景です。






上から、画廊入口から見た左壁面左側、右側及び正面壁面、右壁面の展示風景です。
以上の13点で葛生裕子展は構成されています 。
(正面壁面裏にも1点の展示があります。)
作品はすべてカンヴァスに油彩です。
作品の詳細をご覧下さい。


左壁面左側の作品です。
3点ともタイトル「untitled」で、サイズも各410×318mmです。

 


左壁面右側と正面壁面裏の作品です。
左は「Plastronhive6」で727×606mm、右は「Plastronhive7」で652×530mmです。



正面壁面の作品です。
「Plastronhive3」で1,620×1,303mmです。



右壁面左側6点から3点の作品です。
3点ともタイトル「untitled」で、サイズも各455×380mmです。

 


右壁面左側6点から3点と右端の作品です。
左の3点は
タイトル「untitled」でサイズも各455×380mm、右は「Plastronhive」で652×530mmです。


<作家コメント>
題名の「Plastronhive」プラストロンハイブは、2 つの名詞を組み合わせた造語です。
胸飾りなどの意味と蜂の巣。
様々な要素の集積、あるいは解体というようなものとして置き換えてみましたが、言葉自体に取り立てての思惟性はありません。
そこから醸し出される私なりのイメージの変遷につながるのではないか。


葛生さんの描く絵画は抽象絵画です。
画廊に置かれた過去の作品ファイルを見てみると、1980年代(美大時代)から一貫した表現形態であることが分かります。
多少の形式の変化はあっても、作品から感じる強い意志のようなものは変わりません。
近年では鮮やかな色彩と矩形、上下を分かつ水平線が目立ちましたが、本展ではほぼモノクロームでまとめ、カタチの変化、動きに眼が行きます。
多様な線と面で構成された画面は、ダイナミズムと繊細が同居した、いつもの葛生さんの絵画の美点が存分に発揮されています。
絵画本来の奥深さも見ることができます。

抽象絵画は近代が生んだ絵画形式です。
ルネサンス以降人間中心の世界観が強まり、印象派以降は特に自我=個人の表現が主になっていきます。
そして抽象絵画は個人の内面的な世界を純粋に表現した様式と言われています。
近代は人間の解放であると同時に、自我=個人という面倒な存在をも生みました。
その両面と真摯に向き合ったのが近代絵画と(わたしは)思います。

葛生さんの絵画も近代の流れを汲むものですが、そこには明確な意志と重厚な画面を支える多様な筆致(必ずしも筆ではないが)が見られます。
前記した両面性を含みながら、絵画表現の歴史的厚みに立脚した今日的な表現になっています。
近代の終焉、ポストモダニズムが言われてから大分が経ちますが、混迷は深まるばかりです。
葛生さんの絵画に見られる「確かさ」を大切にして、脆弱な足場を見直すことが必要ではないかと(わたしは)思いました。

ご高覧よろしくお願い致します。


作品リスト1
作品リスト2

2000年藍画廊個展
2001年藍画廊個展
2007年藍画廊個展
2012年藍画廊個展
2015年藍画廊個展
2020年iGallery DC個展
2023年藍画廊個展

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葛生裕子展
会期:2025年2月27日(木)〜3月16日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜18:00


会場アクセスと展覧会スケジュール