藍 画 廊


渋谷俊輔展
-imaginary nation-
SHIBUYA Shunsuke

渋谷俊輔展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。



正面の壁面です。



右側の壁面です。



入口横の壁面です。

以上の8点で渋谷俊輔展は構成されています。
作品の詳細をご覧下さい。



左壁面、左端の作品です。
タイトル「out of the water」(キャンバスにアクリル絵具・ホログラムシート)でサイズ600✕720mmです。



左壁面、中央の作品です。
「underwater」(キャンバスにアクリル絵具・ホログラムシート)で600✕720mmです。



左壁面、右端の作品です。
「what I saw at last」(キャンバスにアクリル絵具)で600✕720mmです。



正面壁面の作品です。
「sea of bright lights」(キャンバスにアクリル絵具・ホログラムシート)で1300✕1620mmです。



右壁面、左端の作品です。
「what I remembered at last」(キャンバスにアクリル絵具)で600✕720mmです。



右壁面、中央の作品です。
「asleep」(キャンバスにアクリル絵具・ホログラムシート)で600✕720mmです。



右壁面、右端の作品です。
「slumber」(キャンバスにアクリル絵具・ホログラムシート)で600✕720mmです。



入口横壁面の作品です。
「untitled」(キャンバスにアクリル絵具)で600✕720mmです。

〈作家コメント〉

パスポートに刷られたホログラム加工は、スティグマかのように美しく浮かび上がります。
キャンバスを覆うようにホログラムシートを貼ることで、シートは光を反射して、絵画を光そのものへと近づけます。


今回の渋谷俊輔展の特徴は絵画やその周辺に貼られたホログラムシートの存在です。
いずれも光を反射した水面の輝き(青)と桜(ピンク)の形をシートにトレースしています。
絵画の周辺にはトレーシングペーパーにホログラムシートを貼ったものを展示しています。

左壁面と右壁面は3点組の作品になっています。
左壁面は人が水面に顔を沈める前と後を水面下から見た光景、最後はその光景を反転して人から見た水面になっています。
右壁面は林を下から見た光景と、それを見て微睡(まどろん)でいる人物を横から描いたものです。

全体に、絵画は何が描かれているか判然としません。
説明を聞けば分かるのですが、予備知識のない状態では不明でしょう。
それでもこの作品は(多分)大丈夫だと思います。
拡散した光とボンヤリと映し出された人のフォルム。
それらで構成する空間に浸ることが、作者の意図だと想像します。

しかし、何と手応えのない、茫洋とした世界でしょうか。
満ち満ちた光は、都市に林立するガラスのビルを象徴しているかのようです。
あるいは、採光を最優先した住宅の居間の空間のようです。
その昔、谷崎潤一郎が著した『陰翳礼讃』という小論がありました。
日本の家の薄暗がりの美について論考したものです。
時代は、近代は光を求めて、自然と人工の光を最大に採り入れました。
そして現れた世界は、ここまで人を、世界を軽くしました。
(甘美でエロティックでもある)光と死の世界をスケッチし、開示したのが渋谷さんの絵画(インスタレーション)と思いました。

ご高覧よろしくお願い致します。

プライスリスト

2015年藍画廊個展
2016年藍画廊個展


会期

2017年3月27日(月)ー4月1日(土)
11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内