藍 画 廊



洲崎正隆展
SUZAKI Masataka


洲崎正隆展の展示風景です。



各壁面ごとの展示をご覧下さい。



画廊入口から見て、左側の壁面です。
左から、タイトル「作品 012」でサイズ65(H)×95(W)cm、「作品 016」で65×95です。



正面の壁面です。
「作品 014」で92×128です。



右側の壁面です。
左から「作品 029」で60×45、「作品 017」で65×95、「作品 018」で65×95です。



入口横の壁面です。
「作品 024」で92×128です。

以上の7点が展示室の展示で、その他小展示室に3点、事務室壁面に1点の展示があります。
作品は小展示室の1点(塩ビボード・和紙・パステル)を除き、アクリルボード・和紙・パステルを使用しています。



左壁面の「作品 016」です。
ご覧のようにアクリル板に和紙を張り、その上からパステルで描いた作品です。
しかし実際の制作過程はもっと複雑で、和紙を張ってパステルで描き、その上に又和紙を張るといった作業を繰り返します。
パステルの色を何重にも押し込めて作品は成立しています。



正面壁面の「作品 014」です。
美しい色合いの作品です。
このグラデーションは何層にもなった色が形作っています。




右壁面の「作品 017」です。
正面からの撮影です。
微妙なピンクの色が空中に遊んでいるような画面です。



同じく右壁面の「作品 018」です。



入口横壁面の「作品 024」です。
黄色一色に見えますが、よく見ると、多くの色が入り混じっています。



洲崎さんの作品、又々大きく変わりました。
前回は立体がメインの展示でしたが、今回は平面だけの展示。
カタチ(形式)だけみると大きな変化ですが、前回は樹脂、今回はアクリルと、マテリアルには共通点が見られます。

平面(絵画)の作家が立体やインスタレーションの作品を盛んに制作するようになったのは、1980年代に入ってからだと記憶しています。
そして、絵画に回帰するような傾向が見られたのは2000年以降。
洲崎さんも(カタチの上では)絵画に回帰しています。
しかし、内容には一貫性があります。

洲崎さんの作品は、いつも表面がツルンとした表情を見せています。
それは樹脂やアクリルといった素材を使っている所為もありますが、内に何かを封じ込めて、それを透明感のある物質で覆っているようにも見えます。
あるいは、着色した色を何回も研磨して重ね、人の手の形跡を消す行為。
そこに見えるのは、純粋な色への探求です。

色。
色は波長の違いに(色相)によって目の受ける種々の感じです。
つまり光によって、色は認識されます。
色は大別すると、反射光と透過光に別れますが、洲崎さんが追い求めているのは透過光です。
空中に浮遊するような、光と共にあるような色です。

洲崎さんは、あえて作品にテーマを設けていません。
気に入った素材を試行錯誤して、何かを作っていきます。
結果、浮かび上がってくるのは、光と色です。
映像に近いかもしれない、光と色です。

これは絵画でしょうか。
いや、そういった設問は意味がないかもしれません。
ここにあるのは、純粋を求めて行き着いた、光と色。
それだけで、充分ではないでしょうか。

ご高覧よろしくお願い致します。

2004年藍画廊個展
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2009年藍画廊個展
2010年藍画廊個展


会期

2011年11月28日(月)ー12月3日(土)

11:30amー7:00pm(最終日6:00pm)



会場案内