藍 画 廊

移転記念企画 亀山尚子展
KAMEYAMA Naoko


銀座に移転した藍画廊の最初の展覧会は、移転記念企画/亀山尚子展です。
まずはいつものように全体の展示風景をご覧いただきます。



画廊入口から見て、左と正面の壁面です。
左壁面左から、作品サイズ33.3×33.3cm(S4)、116.7×91cm(F50)、116.7×91cm(F50)、27.3×27.3cm(S3)、53×53cm(S10)、91×72.7cm(F30)、正面壁面左から、130.3×89.4cm(P60)、60.6×60.6cm(S12)です。



正面と右側の壁面です。
正面壁面の右端が41×31.8cm(F6)、右側壁面の左から、22.7×22.7cm(SSM)、91×72.7cm(F30)、45.5×45.5cm(S8)、80.3×80.3cm(S25)、72.7×72.7cm(S20)、33.3×24.2cm(F4)、33.3×22.2cm(P4)です。



入口横の壁面です。
左から、65.2×53cm(F15)、89.4×130.3cm(P60)です。
以上の18点が画廊メインスペースの展示で、その他スモールスペースに8点、事務室に2点の展示があります。
(スモールスペースは右壁面と入口横壁面の間、事務室は正面壁面と右壁面の間にあります。)
作品はすべてアクリルに綿布を使用しています。

京橋の藍画廊は小さなホワイトキューブでしたが、高い天井に特徴がありました。
銀座のホワイトキューブは床面積では1.5倍以上あり、小さな展示スペースも付属しています。
広々とした感じで、今まで以上にゆっくり作品をご覧戴けるかと思います。



左壁面の二枚組の作品です。
今回の展示作品の多くは植物をモチーフにしているように見えます。
しかし前回同様、亀山さんが植物そのものを描こうとしているかどうかは分りません。
植物の姿を借りた表現として見ても、差し支えないと思います。
広がりのある水色の地に描かれた図。
のびやかで、安らぐ絵です。



同じく左壁面の二点です。
対照的な色合いですが、どちらも控え目で、落ち着いた画面です。



正面壁面の展覧会の案内状に掲載された作品です。
明るい色調で、絵具の滲みが効果を上げています。



同じく正面壁面の作品。
穏やかな色調で、構図も見事。



右壁面の二点です。



同じく、右壁面の作品です。
微妙な色調の作品が多いので、Webページでどの程度再現されているか自信がありませんが、とにかくご覧下さい。
余計な解説がいらない作品の数々です。



入口横壁面の作品です。
絶妙のピンク、です。
この作品のみアクリル、鉛筆を使用しています。

さて次は、メインスペース以外の作品をご覧いただきます。
まずは事務室の壁面を利用した展示です。



2点の展示のうちの1点で、少し高い位置に展示されています。
梅をモチーフにしているようですが、地と花の色合いが何とも言えません。



入口を入って左側にあるスモールスペースです。
ここには小品中心で8点の展示があります。


移転を記念した展覧会ですが、再スタートに相応しい、優れた絵画の展示です。
全28点と作品数が多いのですが、ハイレベルで、見応えが充分です。
絵画というメディアの美しさ、楽しさを再認識させられました。

亀山さんの絵画は、しなやかで、細やかな表現力に支えられています。
画面には、その感性豊かな世界が多様に表現されています。
絵画の要素は、単純化すれば色と形です。
しかしその色と形で、このような微妙な美しさと心地を表すことができるのは、やはり驚きです。

絵を描くということは、何かに向かうということです。
その過程と向かった先が、画面として存在しています。
到達した地平は、作家の落ち着いたところです。
わたしは今、そこに招待されています。

なぜ作家がそこに至ったのか、わたしには解ります。
行く方法も正確な場所も知りませんが、やはりそこなのです。
多分そこは絵画の森の奥地ですが、別世界ではなく、日常の裏側にあるような気がします。
そうでなければ、この様に親しみを感じるわけがないのです。
だからわたしは、ここが好きで、いつまでもここに居たいのです。

ご高覧よろしくお願いいたします。

2001年藍画廊個展
新世代への視点2003 亀山尚子展


会期

2009年3月2日(月)-14日(土)

日曜休廊

11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)


会場案内