藍 画 廊
藍画廊2001年のオープニングは亀山尚子さんの平面による展覧会です。
全12点、すべてアクリル絵具で描かれています。
会場風景です。
今回の御案内は作家の亀山さんの協力を得て人物入りの写真を載せます。
画廊の空間、絵画の展示が人物を交えることによって違った角度から見えるのではないか、と考えたからです。
それと、作品の明度が低いのでスナップだと解りずらいという理由もあります。
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亀山さんの個展は今回で四回目です。
過去の作品ファイルを見せていただくと、絵の「地」の部分が徐々にシンプルになって来ています。
この変化は、作品にある種の静けさを招いています。
亀山さんの作品を観ていると、心が落ち着いてきます。
それは、「癒し」とか「ヒーリング」とかの底の浅いものではありません。
一方が一方を慰めたり、励ましたり、おもねったりする関係ではないのです。
絵を描くという事と、絵を観るという事が対等であり、そこにコミュニケーションが成立する関係です。
亀山さんの作品には「落ち着き」があります。
長い制作の末に、そこに落ち着いた内面の有り様があります。
それは言葉に出来ないものです。
それは観るもので、わたしの内面が感じるものです。
それが、美術のコミュニケーションだと思います。
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亀山さんは、ドローイングから始めるそうです。
特にモチーフもなく、直接画面に描き始めるそうです。
それが徐々に形を顕し、ある時点で筆を置くそうです。
その間には、永い永い自己との対話があるのではないかとわたしは想像します。
そしてそのプロセスを含めた作品の総体に、わたしの心が「落ち着く」のではないかと思います。
御高覧宜しくお願いいたします。
2001年1月9日(火)-20日(土)
1月15日(日)休廊
11:30am-7:00pm(最終日6:00pm)