post-it

『伊藤知宏展 TOY OF INDIAN』


iGallery DCと同時開催で、雑貨とカフェ、ギャラリーの店「わじあじあ」で伊藤知宏展が開催されます。
「わじあじあ」については前回のpost-itで紹介しましたが、セルフビルドで「トタン小屋のような、秘密基地のようなあやしい雑貨屋」です。
ギャラリーは地下にあって、元々がバーであったこの店のワインセラー(カーヴ)をギャラリーにしたものです。
それではカフェカウンターの奥にある、地下に通じるハシゴを下りて展示を見てみましょう。



広さは二畳か三畳ほどでしょうか。
壁に棚が三方にあって、下は砂利。
小さな電球が三個ぶら下がっているだけの、世界に類を見ないギャラリーです。
そこに展示されているのは、インディアン(アメリカ先住民族)のゼンマイ式玩具をモチーフにした小品絵画が4点。



何がどうとも説明できないのですが、雑貨の店「わじあじあ」の雰囲気にピッタリの作品です。
映画のワンシーンのように匍匐(ほふく)前進するインディアンが3点と、頭部だけを描いた作品が1点。
前者の3点は旧作で、頭部の作品は新作です。
その辺りの事情について、伊藤くんは以下のように語っています。

このインディアンはゼンマイ式のおもちゃで6年ほど前に両親がニューヨークへ行った時にお土産として僕にくれたものです。手には銃を持ち、ゼンマイを巻くと匍匐前進するプラスチックで出来たこのおもちゃは僕が西瓜糖で初個展をした時にモチーフとして使ったものです。
最近、練馬にある僕の実家を掃除していると出てきました。
見つけたときはケースに入っていたのですが、首が取れて壊れていました。



匍匐前進の2点です
(もう1点はこのページのトップの小さな画像です。)



これは首が取れて壊れていたインディアンを描いた新作です。
なぜインディアンの玩具を描いたのか。
それは伊藤さんにもハッキリとは解っていないかもしれません。


冬の気持ちの良い陽差しを浴びた、「わじあじあ」の二階のカフェ。
そこであのインディアンの絵画のことをでボンヤリと考えていると、伊藤さんの気持ちが何となく解るような気がします。
人が絵を描くときの気持ちが、解るような気がするのです。



「伊藤知宏展 TOY OF INDIAN」
会場:「わじあじあ」
会期:2011年1月9日(日)〜16日(日) 木曜休み
時間:13:00〜22:00

同時開催
「伊藤知宏展」
会場:iGallery DC
会期:2011年1月9日(日)〜23日(日) 木・金・土・日・開廊
時間:12:00〜19:00