横谷奈歩展の会場は、一階と二階に別れています。
一階は「ギャルリー伝」、カフェに併設されたギャラリーです。
二階は「Floor 2」、独立したギャラリーとなっています。
|
一階の展示です。 これは店内のカウンターから見ると左側の壁面です。 大きなカラープリントが2枚、張り合わされています。 団地の風景でしょうか? プリントはピントが甘く、張り合わせにもズレが生じています。 ありふれた風景を、ごく自然に撮った感じがします。 |
右側の壁面です。 額の中に文字と、文字のようなものが描かれています。 左側のプリント作品と額装された作品は一対になっています。 |
|
今回の展示は全て、プリント作品と額装された作品との対になっています。
一階はご紹介した作品一点で構成されています。
|
二階の展示風景です。 二階への急な階段を上ると、まず眼にはいるのが小さなテーブルとその上に置かれた紙と箱。 そのテーブルを囲む壁面に対になった作品が四点展示されています。 |
テーブルの上の紙には、
ここにあるのは、彼女から送られてくる手紙の数々です。
私は今、それを並べて読み返すとき
彼女の言いたかったことが少しだけ、理解できる気がするのです。
と、記されています。
紙の右側の額状の箱には封筒が入っています。
紙と箱は、他の作品と同様、一対になっています。
ですから、正確に言えば二階の展示は全部で五点になります。
二階の展示は、彼女からの手紙がモチーフになっています。
その手紙の内容は、会場でご覧いただきたいと思います。
|
|
|
|
壁面に展示された四対の作品です。
一階と二階に展示された作品の多くは「曖昧」です。
この「曖昧」は、現実の「曖昧」と非常に似ています。
掴もうと思って手を伸ばすと、スルリとすり抜けてしまう現実。
それは、現実が「曖昧」だからです。
としたら、手を伸ばさず、じっと見つめていたらどうなるでしょうか?
「曖昧」を「曖昧」のまま、じっと見つめていたら・・・・。
横谷さんの作品を観ながら、わたしはそんなふうに考えました。
御高覧よろしくお願いいたします。
iGallery's eye vol.3 横谷奈歩展 企画担当 ふくだ まさきよ
2001年5月10日(木)-5月29日(火)
pm12:00-21:00(水曜休廊)
会場案内