今夜は、クリスマスイヴ。
にもかかわらず、一人コンピュータに向かっているわたし。
淋しいですね。
淋しいけど、しょうがない。
昨日が有馬記念でしたから。
競馬を知らない人の為に一応書いておきますが、有馬記念は一番大きなレース。
競走馬のオールスターが出場するレースです。
一年の最後を飾るビッグレースなのです。
わたしの職場は、WINS(場外馬券場)に来場するお客さんに飲食を提供する店です。
WINSに来るお客さんが多ければ、ウチに来るお客さんも多い。
だから当然、ウチも有馬記念は一年で一番忙しいのです。
昨日は朝の四時に出勤して、終ったのは夕方六時。
今日はクタクタで外に出る元気がありません。
といった次第で、現在コンピュータに向かっております。
今年の有馬記念は天候が思わしくない様子で、そっちでも気を使いました。
土曜日の夕方、みぞれから雪に変わって、このまま降り続きそうな天候でした。
幸い当日は曇りで、まずまずの入場者にホッとしました。
しかし、今年の冬は雪が多いですね。
12月の8日から9日に降った雪は、山梨の平地でも少し積もりました。
10日に中央高速で東京方面に向かうと、山間部は雪景色でした。
中央道のサービスエリア、談合坂で撮影しました。
結構積もっていますね。
この日は快晴でしたので、空の青と雪の白さが眼に鮮やかでした。
昨日雪が降っていれば、ホワイトクリスマスでしたね。
(恋人達は大喜びでしょうが、前述したように、わたしにとっては最悪になるところでした。)
クリスマスといえば、イルミネーション。
年々派手になりますし、趣向を凝らしたものも多いですね。
最近は商業店舗のみならず、一般家庭でもイルミネーションが盛んです。
各地の住宅街でパフォーマンス(?)を競っています。
いずれもスケールが大きく、変化にも富んでいて、通行人や見物人を楽しませています。
(タダで見られる、という点ではWebページと同じですね。)
さて、今回撮影したイルミネーションは、渋いですよ。
渋すぎるほど渋い、イルミネーションです。
まずは前座で、一番上の小さな画像をご覧下さい。
銀座の和光(並木通りの店舗)で撮影した、オーソドックスなライトスタンドです。
何の変哲もない、クリスマスとは無関係に見えるスタンドです。
しかし、台座の部分を見てみると、
トナカイですね。
トナカイが台座になったスタンドでした。
この渋さは良いですね。
大人の渋さです。
大人の女性にプレゼントすれば、喜ばれるでしょうね。
同じ銀座のオフィス用品店、「Office DEPOT(オフィス・デポ)」が退去した首都高速下の商店街のことを以前掲載しました。
撤退した跡は「巨大な空っぽ」でした。
あの時の撮影は表玄関からでした。
裏側にも業者や従業員用の出入口があって、数週間前の夕方、用事でその前を通りました。
日の短い季節ですから、六時前でも外は真っ暗です。
いつも人気がなくて暗い退去跡の裏口から灯がもれています。
天井から所々に電球が吊り下げられています。
普通の電球より二周りは大きい、工事用の電球ですね。
灯に誘われて、開いていた出入口から少し中に入って見ました。
何か、キレイなんですよね!
ガラ〜ンとした広い空間に、点々と吊り下がる白熱灯。
設置した場所と、白熱灯の高さにも変化があって、思わず見とれてしまいました。
装飾や演出がない分、見ていて厭きませんし、景色にある種の透明感があります。
イヴの夜、食事を終えてぶらぶらと散策する恋人同士。
裏通りの寂しい高架下で、ふと目に入ったイルミネーション。
こんなところにどうして・・・・。
その美しさに誘われるようにして、中に入る二人。
その先には、現実とはまったく異る世界が・・・・。
いつもの、わたしの妄想です。
妄想ですが、そういう妄想をおこさせるような雰囲気がありました、このイルミネーションには。
工事用の照明では、高速道路の集中工事で使用されていた大きな楕円の灯もキレイでした。
光源をメッシュ状の化学繊維で覆った大きな照明で、灯がソフトというより朧(おぼろ)な感じを醸し出していました。
色も白はもちろん、黄色、薄い紫もありました。
場所によっては(より暗いところですね)夜空にボンヤリと浮かぶ様が、非常に美しい灯でした。
それと、これは灯ではありませんが、やはり高速道路で使われているパイロン。
三角錐の標識ですね。
自動車のライトに反射して、メタリックな青や緑が鮮やかに浮かび上がります。
赤や赤白のシマシマに換わる新型だと思いますが、これもキレイですよ。
その昔、ハイテックという建築、デザイン様式がありましたが、それらとは似て非なるこれらの灯/イルミネーション。
デザイナー不在の美ともいえる美です。
予告通りの渋さ、だったと思います。
楽しんでいただけたでしょうか。
デスクトップの時計を見れば、既に九時。
このまま寝るのもシャクなので、一本映画を観てからにします。
もちろんビデオです。
こういうイヴも、結構幸せといえば、幸せかもしれません。
<追記>今回のテキストを書いたのは12月23日の夜です。つまりイヴイヴというわけで、冒頭と最後の文章はわたしの勘違いでした。有馬記念の疲れでボケてしまいました。お詫び申し上げます。
どっちにしても一人で淋しく過ごすわけですから、変わらないといえば変わらないのですが。