シリーズ/山梨の現代美術作家 Vol.4
団野雅子×上條暁隆 展
DANNO Masako×KAMIJYO Akitaka
本展は「シリーズ/山梨の現代美術作家」の第四回の展示です。
展示風景です。
各壁面ごとの展示を御覧下さい。
画廊入口から見て、左側の壁面左です。
左側の壁面右です。
正面の壁面です。
正面のエアコン下壁面です。
右側の壁面です。
以上の12点で団野雅子×上條暁隆展は構成されています。
作品の詳細を御覧下さい。
まず上條暁隆さんの作品です
左壁面、左から2番目と3番目の作品です。
左はタイトル「White View」(キャンバスに油彩)でサイズ27×22cmです。
右は「A Living Thing」(キャンバスに油彩)で27×22cmです。
左壁面、右端の作品です。
「A River at Night」(キャンバスにアクリル絵具)で73×60cmです。
正面壁面、左端と右端の作品です。
左は「A View from Somewhere」(キャンバスに油彩)で27×22cmです。
右は「南アルプスが見えない」(キャンバスに油彩)で65×53cmです。
正面エアコン下壁面の作品です。
「Mountain Landscape」(キャンバスに油彩)で23×26cmです。
次は団野雅子さんの作品です。
正面エアコン下壁面の作品です。
「風樹」(墨・和紙・胡粉)でM20です。
右壁面、左端と左から2番目の作品です。
左は「樹1」(墨・ケント紙)で48×33cmです。
右は「樹2」(墨・ケント紙)で48×33cmです。
右壁面、左から3番目と右端の作品です。
左は「樹3」(墨・ケント紙)で48×33cmです。
右は「樹4」(墨・ケント紙)で48×33cmです。
左壁面、左端の作品です。
「樹」(銀箔・岩絵具・膠)でM40です。
<団野雅子 作家コメント>
画の六法の「応物象形」は「物に応じて形を象(かたどる)る」と読まれてきました。
山梨の自然の中にいて、四季折々の万物を心のありように応じて、いざなうような風や促すような光や慰めるような薫りも含めて画面の中に定着していきたいと試行を重ねています。
<上條暁隆 作家コメント>
自然について考えています。
絵が、自然と不自然の世界のどの位置にあるのかを、気にかけています。
シリーズ山梨の現代美術家Vol.4は平面作家の作品です。
特にテーマは設けませんでしたが、お二人は日頃から風景をモチーフにしています。
団野さんは日本画の技法からのアプローチ、上條さんは西洋絵画の技法からのアプローチです。
出品された作品は予想通り風景を描いたもので、その対比も興味深いものとなりました。
風景をリアルに描くとはどういうことか。
これは意外に難しい問いです。
写真に撮ってそれをトレースすればリアルか。
違いますね。
近代以降の西洋美術作家、セザンヌ、モネ、マチス、印象派、そしてピカソなどのキュビズム。
どれも写真的リアルから遠いところにあります。
窓から外を眺めるようにして風景を見る。
これが近代以前の西洋絵画の方法論です。
風景は対象であり、視点を固定して奥行きを作り出すものでした。
(その方法にはカメラの原型=カメラ・オブスクラが用いられました。)
しかしこれは写真の登場と共に破綻します。
光学的リアルさでは写真の足下にも及びませんし、浮世絵などの風景(自然観)に圧倒されたからです。
他方、日本は明治までは透視図法、線遠近法とは無縁で、多視点で風景を描いてきました。
人が動けば視点も変わりますが、そのような移動する視点を一つの画面で表わす技法です。
近代西洋におけるジャポニズムの流行は、浮世絵などが西洋絵画に少なからずの影響を与えました。
近代を境に洋の東西の風景のリアルが交錯しているわけですが、明治期、日本が西洋に与えた衝撃の一つでした。
団野さん、上條さん、二人とも写真的なリアルとは程遠い画風です。
言われなければ風景と気がつかない人もいるかもしれません。
しかしながら、とてもリアルです。
あたかも風景の中にいるような、臨場感のある風景画です。
窓からの眺めは自然科学に通じています。
風景を観察して、詳細に記述するものでした。
そうではなく、風景の中に入って、風景と共にある。
風景の息遣い、肌触り、匂いまで感じるような絵。
方法は異なっても、二人の作家の視点には同じような感触があり、今を生きる人の風景があります。
ご高覧よろしくお願いいたします。2012年上條暁隆iGallery DC個展
2014年上條暁隆iGallery DC個展
2014年団野雅子iGallery DC個展作品の価格は2018年6月まで有効です。
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iGallery DC シリーズ/山梨の現代美術作家 Vol.4 団野雅子✕上條暁隆 展
会期:2017年7月2日(日)〜30日(日)
開廊日:木・金・土・日
時間:12:00〜19:00
会場アクセスと展覧会スケジュール